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924コメント520KB
【リレー小説】TPパニック 〜 殺し屋達の絆 〜
0001創る名無しに見る名無し
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2020/03/10(火) 11:49:05.69ID:DjPmBykl
舞台は台湾の首都台北

主人公は台湾マフィアお抱えの殺し屋ファミリー「タオ一家」三男マルコム
通称「マル」、ただし偽名である

彼らは互いの名前をイングリッシュ・ネーム及び偽名で呼び合い、誰もその本名を知らなかった
0211創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 17:11:10.14ID:JSAAbxRM
ジェイコブ「まぁまぁ。話を進めるぞ。>>209はこの毒入り茶でも飲んでいてくれ。
 問題はどうやってムーリンにお友達を殺させるか、だ。精神崩壊させ、無力となってからムーリンを消すのは容易い」
0212創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 17:17:47.34ID:JSAAbxRM
バーバラ「まぁ、ぶっちゃけ作者が行き詰まったのよね。
 コイツ、後先考えずに伏線をガンガン出しといて、後から無理やりでも回収するのが楽しいとか思ってる変態なんだけど、
 今回はちょっとテキトーに伏線ばらまきすぎちゃって、力不足なくせに調子に乗りすぎたのを後悔してるみたい。
 そして誰かに何とかしてほしいとか甘えてるわ。殺してやろうかしら」
0213創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 17:24:27.85ID:JSAAbxRM
タオ・パイパイ「まぁまぁ、よいではないか。作者も真面目には書いているんだ。
 しかし敵キャラを考える能力がない。中国人側には黒色悪夢とか前に出したキャラがいるが、日本人のキャラがいない。
 それを誰かに投入してほしいと思っておる。あと、ヴェントゥスだな。
 伏線完全回収のためにはヴェントゥスにも何かストーリーに絡んで貰わにゃならんのだが、これがどういうキャラなのかさっぱりわからんで困っておる。
 ヴェントゥスを投入した方、どうかもう少しキャラ付けをお願い出来んものかな?」
0214創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 18:50:25.25ID:DN9Ptoum
また連投してる馬鹿だろ
0215創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 18:54:12.80ID:vHtKP35u
鶏ひき肉焼酎ハイボールで食べました
小柳ゆきは?どうぶつの森がハイボールでお迎え!
水沢アリーさん攻撃的なのでやるべきこと始めから終わりまで来ましたありがとうゴザイマス。
勤労者募集開始しますと言ってゴメンなちゃい
攻撃的なんだかは!
0216創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 19:14:10.65ID:rSkluRap
なな立ち見は
何だよチミ
なんだつみは!?
今すぐ読める無料コミック大量配信中!
奈々美みちは!
飯田君は。
何だこれぐらい

ナンダツミハ!?
脱糞ぞ
恐ろしやートキッチン家電。
すぐかお迎えして。
ないじゃん、ナンダツミハ?

そうだが
貴女が品な叔母さんが。
言うてゆうかちゃん
目的とした黙祷

怒っちゃヤワヨ。
怒るでしかしながら…
天井まで回せよイイ感じ取りでさ!
中途半端が何組キロまでアップ。

まず鵜だろうこれは
ロックでぢすダウンロード
チンポクラスター分析
……でます
…チンポクラスター!
プレイステーションヨリが?
ナンダツミハ
!?
0217創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 21:33:16.24ID:JSAAbxRM
マルコム「志村けんが……死んだ?」
0218創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 21:39:34.83ID:JSAAbxRM
キンバリー「ご冥福をお祈りします。日本の皆さんが他人事だと未だ呑気に思っているように見えるコロナウィルスの危機を改めて知らしめることに繋がるでしょう」
0219創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 21:42:14.71ID:JSAAbxRM
四男「ちなみに中国と違って台湾は感染者はとても少ないよ。日本を初め海外旅行者を規制していることも大きいね。日本のほうが遥かに危険な状態だから」
0221創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 22:08:04.05ID:JSAAbxRM
モーリンの部屋の片付けが始まった。
ジェイコブが指揮を取り、ガンリーと四男とで作業を進める。
白と黒のお姫様のようだった部屋を、何もない灰色の部屋にして行く。
肉棒を固めて作ったこけしのコレクションもゴミ袋に捨てられた。
0222創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 22:10:47.79ID:JSAAbxRM
「やめて! お兄ちゃん達!」
ムーリンが部屋の入口に立ち、悲鳴のような声を上げた。
「そのこけしはお姉ちゃんの形見だよ! あたしが貰う!」
0223創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 22:14:17.25ID:JSAAbxRM
「なんだ?」ジェイコブが陰気な目で睨む。「自分を慰める用に使うのか?」

「ヒヒヒ」ガンリーが笑った。「このブス絶対処女膜張ってっだろ。刺さらないぜ」

「とにかくこれはあたしが貰う!」ムーリンはこけしの詰まったゴミ袋を四男から奪い取った。
0224創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 22:25:33.10ID:JSAAbxRM
「これからはあたしがお姉ちゃんの遺志を継ぐ」
ムーリンは珍しく毅然とした態度で宣言した。
「殺したターゲットのおちんちんを切り取って、こけしコレクターになるわ!」

「お前は殺し屋じゃない」
ジェイコブが言った。
「お前は自分で自分を制御できない『暴れ牛』、ただの場荒らしみたいなもんだ。お友達と仲良くしてろ」

「えっ?」
ムーリンが少し驚いて、言った。
「なんでジェイ兄があたしの友達のこと知ってんの?」

「モーリンから聞かされた」
ジェイコブは嘘を吐いた。
「アイツ、お前に友達が出来たって、喜んでたぞ」

「お姉ちゃんが……?」
ムーリンはびっくりしたように言った。
「喜んでた……? そか……」
そして嬉しそうに少し笑った。
0225創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 22:27:06.57ID:JSAAbxRM
「とにかくお前は殺し屋じゃない」
ジェイコブは念を押すように言った。
「お前に仕事は回さん。お友達と遊んでろ」
0226創る名無しに見る名無し
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2020/03/30(月) 22:35:17.71ID:JSAAbxRM
ヤーヤからはあれから何度もLINEにメッセージが入っていた。
姉を失ったムーリンを心配し、元気づけようとしてくれていた。
ムーリンは次第に姉を失った悲しみよりも、ヤーヤへの愛情に気持ちが向きはじめた。
生まれて初めて出来た友達に、夢中になりはじめていた。
0227創る名無しに見る名無し
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2020/03/31(火) 02:18:19.52ID:NoKhawFI
ウンコにはスレイヤー
サンエイシャワーヘッドは坂東英二
バブ田を下がって湯を飲む
代わりに行きました
アイフルに貸してくださいなんて事を言って見れば見るほどホースのマラ
箸を持つべきこと葉が入っているけど
休もん巨根のマスター
母に似てない人それはYahoo
わかってると言ってみる奴おりゅ?
博士孔は何キロにする
夜はちょっとだけ
納屋に到着するぐらい遅くないです
ワイン酒場放浪記と林の写真
LINE見てるんだ?
欲しいなーアレ
何玉と思うこと??
0228創る名無しに見る名無し
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2020/03/31(火) 02:24:23.41ID:ahzbwzBd
業務用サイズのお土産は貸し出し惜しみ
タダの詰まりたい悪い
総理大臣杯とか知らんがな。
キヤノンのでキャパクラ
返り咲く満開ハ氏も無さそうだ
暮らし苦しさを左脳から
未知の状態ですが何?
やはり今日この頃でした弟と一緒だったステーキ
描き直すとき卵が出てゆでは無い
助からんのかわからんじゃの
無しが一番好きな茅が詰まりましですりり。
隣傘は目的とした後のもの音
羅キス待ち伏せ
マリリンの差かという新たな発見
凝り固め直すかどう?
0229創る名無しに見る名無し
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2020/03/31(火) 02:26:40.43ID:K+CXzbZ+
破産
脳天ファイヤー
破産
脳天ファイヤー
破産手続き
脳天ファイヤー
破産
脳天ファイヤー
破産手続き
脳天ファイヤー
破産
脳天ファイヤー
破産
脳天ファイヤー
破産
脳天ファイヤー
破産手続き
脳天ファイヤー
破産
脳天ファイヤー
0230創る名無しに見る名無し
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2020/03/31(火) 05:53:53.28ID:B5aJlusN
「ウフフ」
バーバラが笑った。

「どうした?」
隣で寝ながらタバコを吸っていた男が聞く。
「脳天ファイヤーが面白かったのか?」

「いいえ」
バーバラは正直に言った。
「ちょっと……ね。思い出し笑いよ」
0231創る名無しに見る名無し
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2020/03/31(火) 07:18:43.61ID:gXkhcDwW
◇◆◇ 創価学会の「総体革命」◇◆◇

創価学会は、「総体革命」と称する権力への浸透工作を組織的に進めている。この工作
は第二代会長・戸田城聖が発案し、第三代会長・池田大作が継承、現在まで続いている。
ある時「一番とりにくい所はどこですか」と部下に聞かれた戸田は、こう答えたという。

「官庁だな。それには、優秀な人を抜擢して、先輩が自分より出世させ、出世した者が
また後輩を引き立ててゆくしかないな。(中略)将来、二万の青年が各官庁や会社の重
要ポストを占めるようになれば、その仲間同士でなんでもできる」(『水滸会記録』)

この指針に基づき、創価学会は中央省庁や自治体、法曹界、警察、マスコミなど、あら
ゆる所に学会員を送り込み、自分たちが有利になるように工作してきた。彼らは、その
財力・政治力と各所に浸透した学会員の影響力で、社会を意のままにしようとしている。

※ 創価学会は、公権力の私物化、乗っ取りを企てる危険なカルト、反社会集団である。
0232ちゃめ
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2020/04/01(水) 04:48:09.96ID:jidaS4Ih
なんか松崎しげると石川さゆりが空を飛びながら無修正でセックスしてる夢を見て今起きたんだが、何かの予兆だろうか……(・・;)

『毎日空の上ではこれが行われています』みたいな内容で、バックには津軽海峡・冬景色がかかってた……
0233創る名無しに見る名無し
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2020/04/02(木) 15:34:38.24ID:LGeBiyJn
金髪の男ヴェントゥスとは、台湾の“光”の均衡を守る光の守護者≠フ一人である。
(ちなみに光の守護者≠ヘ世界に7人しか居ない)

口癖は『俺の名はヴェントゥス。ヴェンって呼んでくれ』。
0234創る名無しに見る名無し
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2020/04/02(木) 16:11:45.39ID:ngO6FlBi
ヴェントゥスは飄々とした性格で、すぐに股間を露出する悪い癖もある。

だが暗殺に於いてはかなりの俊敏力を誇り、光の守護者≠フ中では二番目に強いと噂されている。
0235創る名無しに見る名無し
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2020/04/02(木) 18:10:42.74ID:Y2VMe/xy
ガンリー「ハハハ! 凄いんだなお前! でも光の守護者って何? 中二病用語?」
ヴェントゥス「俺、なんにも言ってないぞ……」
ガンリー「えー? 今、言ってたじゃん」
ヴェントゥス「お前は地の文が見えるのか」
0236創る名無しに見る名無し
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2020/04/02(木) 18:12:13.37ID:Y2VMe/xy
「で、強いのか、お前。ちょっとだけ殺り合おうぜ」
そう言うとガンリーはいきなり腕を伸ばし、素手でヴェントゥスの喉を引きちぎりに来た。
0237創る名無しに見る名無し
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2020/04/02(木) 21:18:21.14ID:mzZmvROp
ヴェンは華麗にガンリーの攻撃をかわし、すぐさま股間を露出し始めた
0238創る名無しに見る名無し
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2020/04/02(木) 21:49:38.40ID:JDe8P4RH
「負けるかよ!」
ガンリーも勢いよくズボンをパンツごと降ろし、図太いがなまっちろい下半身を露出してみせた。
0239創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/02(木) 23:16:26.52ID:BIVwqqVb
〜完〜
0240創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 01:24:41.95ID:MfDVaPKw
ヴェントスとガンリーはチンポを勃起させ兜合わせで戦いはじめた。
ヴェントス「先に射精するかチンポが萎えた方が負けだぜ」
ガンリー「お前の粗チンに負ける気はしねえぜ」
二人は激しく肉棒をぶつけ合った。
0241創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 06:06:33.82ID:8M/irtLn
ガンリーとヴェントスの戦いは半日に続き、勝負の先はまだ見えないかに見えたが

ガンリー「…あっ、イクッイクゥッ!?」

先に音をあげたのはガンリーだった。彼のチンポの先からザーメンがほとばしる
0242創る名無しに見る名無し
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2020/04/05(日) 06:29:10.37ID:Eyi/717i
部屋の片隅で股間をびしょびしょにしてとっくに果てている四男には2人とも気がつかなかった。
0243創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 07:47:59.95ID:CioJGVmq
ヴェントス「はわっ、だ誰!?」

ヴェントスは背後から視線を感じ振り向いた。

ムーリン「わっ」

物陰に隠れていたムーリンは目が合ってしまい驚いた。
0244創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 08:04:01.28ID:nhkb00yF
ヴェントス「コイツはいけないねぇ」

微笑みながら近づく、ヴェントスに恐怖を覚えたムーリンは後ずさりする。

ムーリン「…くっ来るなぁ、クソ野郎ッ、さがれぇーっ」

ムーリンはひきつった顔で悲鳴をあげた。
0246創る名無しに見る名無し
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2020/04/05(日) 08:44:08.61ID:nhkb00yF
「初対面の相手にクソ野郎とはなんだー!」
ヴェントスは巧みな腰使いでチンポを風車のように旋回し始めた。
0247創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 09:39:47.57ID:Eyi/717i
「もっとやれー。そんなもんじゃ妹はキレねーからw」
ガンリーは大笑いしながら見守っている。
「おっ、そうだ。ヴェン、そいつ殺してもいいぜ。っていうか殺してくれ」

「いいのかー!」
ヴェントゥスは喜んだのか、さらなる勢いでちんぽ風車を回しはじめた。

「その代わりレイプとかそいつ傷つけることすっとキレるから気をつけろよ」
ガンリーは見物しながら椅子に寝転んだ。
「そいつただの泣き虫だけど、キレてスイッチ入ったら原爆のボタン押しちまったぐらい後悔するらしいからな」
0248創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 09:41:52.45ID:Eyi/717i
ガンリー「光の守護者がムーリン殺ったって言えば俺らもパパにお咎め受けねーし、物騒な原爆娘も処理できていいことづくめだぜ」
0249創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 09:44:00.92ID:Eyi/717i
ガンリー「一瞬で殺してやってくれ。なに、キレない限りそいつはただのか弱い17歳少女さ、ブスの、なw」
0250創る名無しに見る名無し
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2020/04/05(日) 15:03:37.84ID:CWJC/8Jk
その刹那、ガンリーの視界が真っ黒に染まった。

「あっ、なんだこれ?」

目に鈍い痛みが走り、右手で押さえた。
何も見えないが目を潰されたことで出血しているのが分かった。
0251創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 15:22:14.98ID:nhkb00yF
「イヤーッ」
ムーリンは雄叫びをあげながら匕首をガンリーやヴェントスに投擲、ガンリーに次々と匕首が刺さる。
「アバーッ」
ヴェントスは悲鳴をあげた。

「うううっ痛ぇよ。…お前ただですむと思うなよ?」
ガンリーはうめき声をあげフラフラと立ち上がり、どうにかその場から逃げようとしている。
0252創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 15:36:44.77ID:CWJC/8Jk
ムーリンは背中から雁毛刀を取り出した。
ムーリン「台湾神話だーっ!」

ムーリンは刀を振り回し、ガンリーとヴェントスをメッタ斬りにした。
0253創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/05(日) 16:02:46.51ID:RE57RH71
それを見ていた四男こと、サムソンがムーリンとガンリーたちの間に割り込んだ。
サムソン「やめないか!」

ムーリン「邪魔立てするなら、うぬとて容赦はせぬぞ」

サムソン「お前精神状態おかしいよ」(でもキレてるわけではない…のか?)
0254創る名無しに見る名無し
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2020/04/05(日) 18:21:25.74ID:UFweJMl1
「ふむ……。四男はしっかりしておるようだな」
タオ一家の父タオ・パイパイはモニターを覗きながら感心した声を出した。
「……名前は忘れたが」
0255創る名無しに見る名無し
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2020/04/05(日) 18:25:49.34ID:UFweJMl1
「しかしガンリーめ。わしのムーリンをやはり消そうとしておったな」
タオ・パイパイが見ている画面はムーリンの目が見ているものと同じだった。
「そりゃ。台湾1の殺し屋と呼ばれたわしの雁毛刀でも味わえ。殺さん程度にメッタ斬りにしてやるわ」
タオ・パイパイがコントローラーを操作すると、ムーリンの身体が熟練の殺し屋のごとく動き、口が叫んだ。
「台湾神話だーっ!」
0256創る名無しに見る名無し
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2020/04/06(月) 05:55:50.04ID:vvZCXiiJ
「この台湾神話ってなんだ?聞いたことがない。」
パイパイは違和感を感じた。
0257創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/06(月) 06:58:41.37ID:hjtxKcD/
タオ・パイパイ「滅多斬りにするつもりなんてなかった。もう少し調整が必要だ」
0258創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/06(月) 07:04:41.67ID:wSaCN2TU
そこへ台湾原住民パイワン族の若者が民族衣裳にドレッドヘアを揺らして現れ、言った。
「台湾人にはおよそ500年の歴史しかない。ゆえに彼らに神話はない、彼らの神話は中国の神話だ。台湾神話……それは俺達原住民のものだ」
0259創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/06(月) 18:35:36.75ID:wSaCN2TU
サムソンは自分の存在感を消した。

ムーリン「うっ?」
タオ・パイパイ「きっ、消えた! 四男はどこだ!?」

サムソンは持っていた注射器を落ち着いてムーリンのうなじに刺した。

ムーリンはすぐに意識が遠のき、その場にくずおれて眠った。
0260創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/06(月) 18:39:08.05ID:wSaCN2TU
パイワン族の若者「素晴らしい! 素晴らしい擬態だ! ボディーペイントも木の葉も用いずに存在感を消すとは!」

サムソン「いやぁ……へへへ」

パイワン族の若者「俺の名はマトゥカ。どうだ? 俺と友達にならんか?」

サムソン「えっ……友達?」
0261創る名無しに見る名無し
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2020/04/06(月) 18:40:29.09ID:wSaCN2TU
サムソンは生まれてこのかた友達というものを持ったことかなかった。
高校卒業まで誰にも名前も顔も覚えて貰えなかった。
友達という言葉に感涙しながらサムソンひ答えた。

「こんな僕で……よかったら」
0262創る名無しに見る名無し
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2020/04/06(月) 18:45:16.96ID:wSaCN2TU
マトゥカ「よし! 実は俺達、日本統治時代に禁止された『首狩り』の儀式を復活させようと思っているのだ」

サムソン「くっ……首狩り?」

マトゥカ「ウム! お前がいれば成し遂げられよう。山に入って来た他部族の者や外国人の首を狩って、我らパイワン族の勇猛さを示すのだ!」

サムソン「いや……僕……原住民じゃ……」

マトゥカ「その顔を見ればわかる。その猪のような鼻、その浅黒い肌。お前には間違いなくパイワン族の血が色濃く入っている」
0263創る名無しに見る名無し
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2020/04/06(月) 18:48:01.46ID:wSaCN2TU
「さぁ! 共に行かん!」

パイワン族の若者マトゥカはサムソンの手を掴むと、ハーレーダヴィッドソンのタンデムに無理やり乗せ、山へと帰って行った。
0264創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 08:18:07.01ID:oCVz9vSj
「あそこの陽春麺、うまかったな」
マルコムは少しうかれた調子で夜の街を歩きながら、言った。

「お昼に食べるものだとは思うけどね、陽春麺は」
そう言ってキンバリーがくすっと笑った。

「僕は麺類が好きだ。朝も昼も夜も麺類に会いたいよ」

「私に、じゃないのね」
キンバリーはまたくすっと笑った。
0265創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 08:22:44.34ID:oCVz9vSj
「もちろん君とは深夜も一緒にいたい」

「バカね」
キンバリーはそう言って笑顔を隠すように俯いた。

「今日の白い服も君に似合うね。夜に白い花弁を一枚ずつ剥がしてみたくなる」
マルコムは自分でもよくわからない褒め言葉を口にしたが、キンバリーは喜んでいるようだった。
「ただ、身体のラインを隠しすぎだな。せっかくの綺麗な……」
0266創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 08:27:09.13ID:oCVz9vSj
飛んで来た刃物をマルコムは腕で払った。
「オレにくっついて」
キンバリーにそう指示すると、敵の気配を窺う。

飛んで来た刃物が舗道に落ちている。黒光りのする十字形の手裏剣だった。

「日本のヤクザが忍者の武器を使うとは初耳だな」
マルコムはそう言いながら、背中のキンバリーを安全なほうへと導く。
0267創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 08:31:48.00ID:oCVz9vSj
マルコムは駐車バイクの立ち並ぶ舗道を後ろ向きに歩き、賃貸住宅のガラスの入口までキンバリーを導いた。
「そこへ入って。隠れてて」

手裏剣がまた三本、まとめて飛んで来た。
マルコムはジュラルミンを仕込んだスーツの袖ですべて弾くと、前へ早足で歩き出した。
0268創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 08:39:44.11ID:oCVz9vSj
相手は推定3人だ。手裏剣の飛んで来た方向のひとつへとマルコムはまっすぐ進む。
すると予期せず相手は飛び出して来た。
白いランニングシャツにベージュの腹巻きをした、いかにも昭和40年代の日本のヤクザといった風貌の男がドスを構えて突進して来る。
マルコムはそれを飛び越すようにカウンターで男の眉間に爪先を当てた。
革靴の先端からナイフが脳まで一瞬で貫通し、ヤクザは即死した。
「スーパージェットを使うまでもないな」
着地するとマルコムは残りの敵の気配を窺う。
0269創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/07(火) 08:43:43.97ID:oCVz9vSj
残りの二人があっさりと姿を現す。
1人は服部半蔵、もう1人は宮本武蔵のまるでコスプレだ。
その姿に思わずマルコムはうろたえた。
「いや……。君たち本当に……ヤク……ザ?」
「死ねええ!」
服部半蔵が中国語でそう叫びながら、懐から取り出したピストルを乱射した。
0270創る名無しに見る名無し
垢版 |
2020/04/07(火) 08:49:43.98ID:oCVz9vSj
迂闊にも隙を作ってしまった。
仕方なくマルコムはスーパージェット・リーガルを発動させる。
革靴の横からのジェット噴射がマルコムを瞬時に横へ移動させ、銃弾をかわす。
「これを見られたからには瞬殺する他ない」
マルコムは反対側の足でブレーキをかける。ブレーキをかけた足からもジェットが噴射し、目にも見えぬ速度で服部半蔵めがけて飛ぶ。
爪先から再び飛び出したナイフで半蔵の心臓を一突きにするとすぐに回転し、宮本武蔵のこめかみに同じナイフを突き刺した。
0271創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 08:54:02.48ID:oCVz9vSj
「こいつら……日本人……じゃ、ないよな?」

頭の中で考えをまとめているマルコムを、賃貸住宅のガラス扉の向こうからキンバリーがずっと見ていた。

マルコムのスーパージェット・リーガルを見て生きていた者はいなかった。
キンバリーは今見たものを目に焼き付けるように目を見開いたまま、手にしていたスマートフォンをバッグにしまった。
0272創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 09:07:59.07ID:ThkU4LzD
「あたし……たまに記憶が飛ぶの」
ムーリンはヤーヤと並んで歩きながら、打ち明けた。
「昨日も2番目のお兄ちゃんが変態プレイしてるとこ見てから、記憶がない……」

「よほどショックなもの見ちゃったんじゃない?」
ヤーヤは笑い飛ばすように言った。
「それを忘れるための自己防衛システムが働いたんだよ、きっと」
0273創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 09:13:03.24ID:ThkU4LzD
今日、ムーリンは初めて友達の家へ遊びに行くのだった。

ヤーヤから「ウチ、遊びに来ない?」とLINEにメッセージが来た時、ムーリンは飛びつくように「うん!」と返事をした。
しかし今、実際にヤーヤの家へ向かいながら、なんだか恥ずかしさがどんどんと増していた。
自分みたいな裏の世界で生きて来たおかしな子が、ちゃんとした堅気の子の家に遊びに行ったりしていいのだろうか?
そう思いながらその反面、ドキドキするような嬉しさに心の奥のほうは満たされていた。
0274創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 09:19:58.30ID:ThkU4LzD
ヤーヤの家はよくある賃貸住宅の2階だった。
足音の響く鉄の階段を昇るとすぐに扉があった。
「こんにちは」
扉を潜り、恥ずかしそうな声で挨拶の声をムーリンが投げると、奥のほうからエプロン姿のヤーヤのお母さんが姿を現した。
「いらっしゃい。ムーリンちゃんだね? 臭豆腐炊いてたとこなの。食べる?」
「ママ……」ヤーヤが呆れた声を出す。「フツー客にそんな臭いもの出さないっしょ」
「い、いただきます!」ムーリンは緊張した笑顔で元気よく言った。
0275創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 09:23:54.73ID:ThkU4LzD
ヤーヤの部屋はちらかっていた。
壁中にロックっぽいポスターが貼られ、床には脱いだままの衣服が散乱している。
ヤーヤはそれらを足で脇へ避けると、ベッドの上に座った。
「ま、座んなよ」
「うん」
ムーリンは嬉しそうにヤーヤの隣に座ると、皿の臭豆腐を食べはじめた。
0276創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 09:28:18.39ID:ThkU4LzD
「フツー臭豆腐はないだろ。ジュースとお菓子だろ」
「でも美味しいよ」ムーリンは大便臭放つ豆腐をパクパクと食べた。「スパイシーで。泡菜も上手に漬かってる。お母さん、料理できるの凄いね」
「いつもは仕事帰りに夜市で何か買って来るんだけどね、料理するのはたまにだよ」
ムーリンはさっきから気になっていたもののほうをじっと見た。
「ヤーヤ、ギター、弾けるの?」
0277創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 09:49:39.86ID:nh+CTxFo
「ああ。オリジナル曲もあるよ。聴いてくれる?」
「聴きたい!」
「よっしゃ」
ヤーヤは照れ笑いしながらギターケースを取ると、開いた。
中からサンバーストのアコースティックギターが姿を現す。相当弾きまくっているのか、天板は引っ掻き傷だらけだ。
チューニングを済ませ、適当にコードを鳴らすヤーヤの顔が赤くなる。
「あー……。やっぱなんか恥ずかしいな」
「早く〜」
ムーリンは身体を揺らして催促した。
0278創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 10:59:36.38ID:vAjlNbjd
ハッケヨイ「男ならとっとと弾くでゴワス!!」
ドグワッシュッ!!
どこからともなく現れたハッケヨイがヤーヤの顔面に張り手を食らわせた。
0279創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 11:59:16.92ID:nh+CTxFo
「ギャー!」
ムーリンは叫んだが、キレるまでは行かない。

「あたしゃ女だ! この肉野郎!」
ヤーヤは張り手のダメージを後ろへ退いて軽減すると、ハッケヨイの鳩尾に拳を打ち込んだ。

「フハハハハ! そんな細っちぃ腕のパンチは効かんでゴワス!」
ハッケヨイは両腕を大きく広げ、いやらしく抱き締めるようにヤーヤに鯖折りを仕掛けようとする。

「正当防衛だよっ!?」
ヤーヤはハッケヨイの股間に思い切り蹴りを打ち込んだ。
0280創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 17:02:30.16ID:nh+CTxFo
「ウハハハハ! おいどんのまわしにそんなものは効かんでゴワ……ゴワァッ!?」
金的蹴りは確かに効かなかったが、バランスを崩したハッケヨイは巨大なゴム毬の如く鉄の階段を転がり落ちて行った。
「アアッ……アイ・ウィル・バック!」
それがハッケヨイの最期の言葉だった。
0281創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 17:05:19.67ID:nh+CTxFo
「な……なんだったの?」ムーリンは怯えて聞いた。「あのひと、突然現れた……」
「この板にはよく出るんだ」ヤーヤはゴキブリを退治した後のように手を払った。
「板って!?」
「気にしない、気にしない」
そう言うとヤーヤは再びギターを手に取った。
0282創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 17:25:09.11ID:nh+CTxFo
また恥ずかしくなってしまわないよう、ヤーヤはすぐに歌い始めた。

曲名は「保持你信念在心中(心に信念を持ち続けて)」だった。

♪通りを歩きながら あなたは何を考えるの
人々は流されて行く 見知らぬ場所へ
どこに辿り着くのだろう 何を残して行くのだろう
混沌の中で日々を過ごしている

疲労困憊
欲求不満
信念不在

もしも
全てが最悪のほうに転んで
間違いが繰り返され
私達を実現するために
何度も何度も血が流されても

太陽はまた昇る
星はまた輝く
希望は止まない
昼も夜も
そう
心に信念を持ち続けていれば

心に信念を持ち続けていれば
0283創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 17:29:38.40ID:nh+CTxFo
「わぁ……」
曲が終わるとムーリンは肩を揺らして拍手をした。
ギターを掻き鳴らしながら全身で歌うヤーヤは違う人に見えた。
音楽にあまり興味のなかったムーリンだったが、ヤーヤの歌には心から感動していた。
「へへ……」ヤーヤは頭を掻きながら白い歯を見せて笑った。「照れるね」
0284創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 17:32:57.88ID:nh+CTxFo
「今のはどういう歌なの?」
ムーリンは正直に質問した。

「この国のことを歌ったものでもあるし」
ヤーヤは自作を解説した。
「何かに挫折した人や、失恋した人を励ます歌でもある」

「カッコいい」
ムーリンは目をキラキラさせた。

「でね、ムーリンを励ます歌でもあるんだよ」
ヤーヤはそう言うと、優しく微笑んだ。
0285創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 17:38:47.04ID:nh+CTxFo
「あたしを……?」
「お姉さん亡くなって、ムーリン悲しいよね?」
「……うん」
「この世で一番慕ってた人だったんでしょ?」
「……ん」
「でもほら、お姉さんが残してくれたものはあるはず。ムーリンはきっとお姉さんから何か大事なものを受け継いでるでしょ?」
「んー……」ムーリンの頭にはこけししか浮かばなかったが、とりあえず頷いた。「うん」
0286創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 17:43:01.40ID:nh+CTxFo
「信じるものがあれば生きて行ける……そうでしょ?」
そう言ってヤーヤはまた優しい笑顔を見せた。
自分よりも強く、明るく、頼もしく微笑むヤーヤを見ていると、自然とムーリンも笑顔になった。
「……うん!」
世界で一番信じられるものを目の前にするように目を輝かせ、ムーリンは強く頷いた。
0287創る名無しに見る名無し
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2020/04/07(火) 18:08:05.49ID:nh+CTxFo
「くっさいのぅ」
自室でモニターを覗き込みながら、タオ・パイパイは呟いた。
「わっかいのぅ」
モニターの中にはムーリンが今見ているのと同じヤーヤの笑顔があった。
「お友達が出来たんじゃなぁ、ムーリン」
タオ・パイパイは面白くなさそうに言った。
「わしのムーリンに……そんなものは要らんのぅ……」
そして部屋の隅に座っている妻のオリビアを振り返る。
「なぁ、オリビア? お前の娘に友達なんか要らんじゃろ?」
オリビアは涎を垂らしてケタケタと笑った。
0288創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 08:48:13.45ID:PMqTA6zf
オリビア「お、おでお前を殺す!」
オリビアはいきなりタオ・パイパイの首を絞めた。
ゴキィッ!
タオ・パイパイは首の骨を折られて死んでしまった。
オリビア「つ、次はムーリンを殺す!」
0289創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 10:47:22.03ID:ddbFz5WC
「ヴヴッ……ヴヴヴヴッ……!」
ガンリーは病室のベッドで震えが止まらずにいた。
頭が悪いぶん発達している彼の本能が告げていた。
「ムッ……ムーリンを甘く見てたッ! アレはヤバいっ……!」

「ヴヴーーッ!」
隣のベッドでは全身包帯だらけのヴェントゥスも震えていた。
「光の守護者たるこの俺がッ……! ここまで怯えるとはッ……! あの小娘、何者ッ……!?」
0290創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 10:59:54.68ID:ddbFz5WC
「ママ!」
どこかへ出て行こうとするオリビアを、廊下の向こうからキンバリーが呼び止めた。
「喜んで! アイツの弱点を突き止められそうなの」
そう言うとゆっくりと近づき、その柔らかな胸の中に母親の顔を埋め、抱き締めた。

自分と前夫の間に出来た最愛の娘に抱き締められ、オリビアは一瞬正気を取り戻したように穏やかに笑った。
0291創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 11:04:47.60ID:ddbFz5WC
薄暗い部屋で5人の男達がパソコンの画面を見つめていた。
5人ともが真っ黒なスーツに身を固めているので、この部屋はパソコンモニターの明かり以外真っ黒だ。

「ふむ」
5人のうちの1人が言った。
「なるほど。履いている靴が武器だというわけか」

「この靴さえ奪ってしまえば」
他の1人が言った。
「我々の勝利だ」
0292創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 11:08:41.93ID:ddbFz5WC
「黒色悪夢はどうする?」
3人目が言った。
「もう本土から呼び寄せてしまったぞ」

「必要なかったようだな」
4人目が嘲笑うように言った。
「中国1の殺し屋か知らんが、我々だけで充分だったということだ」

「顔だけでも拝んでおきたいところだが……」
残る1人が言った。
「どうせまた終始秘密なのだろうな」
0293創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 11:14:19.01ID:ddbFz5WC
桃園国際空港に白いワンピース姿の少女が降り立った。
「わぁ」白い帽子の庇を手で持ち上げ、空を仰ぐ。「さすが台湾、あったかいね」
「日焼けに注意しろよ」少女の口を動かして別の声が言った。「ララは色白なのとおっぱいがデカイのだけが取り柄なんだから」
「メイ」ララと呼ばれた少女は自分の中に住む声の主に言った。「どこ遊びに行く?」
「仕事だろ」メイと呼ばれた声の主はあどけない調子で答えた。「遊びに来たんじゃない」
0294創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 11:17:01.23ID:ddbFz5WC
「……けど」

「けど、まずはピンチーリン食おうぜ!」

「それでこそメイ!」
ララははしゃいで跳び跳ねた。

「あとレガシィ台北で宇宙人(バンドの名前)のライブ見んぞ!」

「オー!」
白い少女は2つの声で独り言を叫びながら駆け出した。
0295創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 11:18:44.41ID:ddbFz5WC
「これこれ。このジャン・ウーを置いて行くな」

遅れて歩いて来た白髭に酒徳利を下げた老人が呟いた。

「……なんか改行できない」
0296創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 11:52:38.41ID:ddbFz5WC
「ラン・ラーラァさんですね?」
空港のロビーに出ると、すぐに白いブレザー姿の女性が声をかけて来た。
「ようこそ台湾へ。私はキンバリー・タオと申します」

「ラン・ラーラァです。ララと呼んでください」
ララはキンバリーと握手をしながら言った。
「さすが台湾は美人どころですね。お姉さん、綺麗」

「ララさんもとても可愛くてびっくり」
そう言ってキンバリーはにっこりと笑った。
0297創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 11:58:07.80ID:ddbFz5WC
「ところで黒色悪夢さんは?」

キンバリーが聞くと、ララはバシバシとまばたきしながら答えた。

「あの、えっと。もう来てるんですけど、先にホテルに行っちゃって……」

「素早いんですね」

遅れてやって来たジャン・ウーがオーイと大声を上げている。

「あの方は?」

どう紹介しようかとララが迷っていると、追いついて来たジャン・ウーはキンバリーの美しい顔に見とれながら自己紹介をした。

「どうも。福山雅治です」
0298創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 12:20:02.98ID:ddbFz5WC
「その優しく泣いた後のようなお目目が素敵」
「お姉さんの髪はまるでシルクで編んだ装飾のよう」

カフェで向かい合って座りながら、キンバリーとララはずっとお互いの容姿を褒め合い続けていた。

「白い肌は雪の精のようだわ」
「お姉さんだって、まるで玉山の頂上を写したような美しさ」

「なんじゃこりゃ」
ジャン・ウーは同席しながら居心地の悪さに貧乏揺すりを始めた。
0299創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 12:21:31.83ID:ddbFz5WC
「仕事の話をしろ!」

ついララの中から別の声が出てしまった。

「?」
キンバリーが怪訝そうな顔をする。
「今の声は?」
0300創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 15:15:24.27ID:ddbFz5WC
「いいからくだらんお喋りはやめて仕事の話をしてくれ」

「……わかったわ」
急にララの調子が変わったことに釈然としないながらも、キンバリーは本題に入った。
「殲滅してほしいの、台湾1と呼ばれる殺し屋ファミリー、タオ一家を」
0301創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 15:23:12.84ID:ddbFz5WC
キンバリーから父タオ・パイパイ、長男ジェイコブ、長女バーバラ、次男ガンリー、三男マルコム、四男、
ターゲットとして指定された6人の殺し屋の情報を聞き終わると、ララの中の声は言った。
「フン。それで? お前もタオ一家の次女なのだろう? なぜ自分の家を滅ぼそうとする?」

「答える必要があるかしら?」

「フン。確かに、仕事とは無関係だな」

「あなたが黒色悪夢さんなの?」
キンバリーはララの目の中を覗き込み、中の人を探すように言った。

「いいえ。あたしはララよ」

「ふぅん」
キンバリーは皮肉っぽく笑った。
「雪の精のようかと思ったらあなた、まるでキリマンジャロの山頂で氷漬けになった黒豹ね」
0302創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 15:39:25.39ID:ddbFz5WC
「ところで」ララが明るい声で言った。「このお店って、ピンチーリン(台湾式ソフトクリーム)あります?」

突然また元に戻ったララに戸惑いながら、キンバリーは笑った。
「カフェにピンチーリンはないわね。外に専門店があるわよ」

「わぁい♪ じゃ、お仕事のお話、終わりですよねっ?」

「面白い娘ね」
キンバリーはくすっと笑う。
「ねぇララちゃん、よかったら今夜、バーで飲まない? 仕事の話は抜きで」

「あたし、弱いんですよぉ、お酒」

「あら。幾つなの?」

「もうすぐ二十歳になるんですけどぉ。16歳の妹のほうが強いぐらいで……」

「妹さんがいるの?」

「あっ。ええっ……!」ララは何故かやたらと狼狽えた。「ほっ……、本国に」

「わしは底無しじゃぞい」
横からジャン・ウーが言った。
「綺麗な姉ちゃん、今夜、一緒に飲まへんけ?」
0303創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 15:45:28.37ID:ddbFz5WC
キンバリーのストーカーをしていたジェイコブが遠くのビルの窓から覗いていた双眼鏡を下ろした。

「誰だ? あの老人と……美しい少女」

そう呟いて、舌なめずりをする。

「嫁にするならキンバリーだが……弄ぶならあの美少女だな」
0304創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 17:20:29.41ID:ddbFz5WC
「ふん!」
首を折られたフリをしていたタオ・パイパイは起き上がった。
「オリビアめ。相変わらず可愛い奴よ。伝説の殺し屋と呼ばれるこのわしがお前に殺られるとでも……」

起き上がったところへ部下から連絡が入った。

「どうした? 陳氏を見つけたのか?」

自分を裏切り、モーリンを罠に嵌めて殺した憎っくき陳氏をパイパイは探させていたのだった。
しかし部下の報告はそのことではなかった。
中国から最強の殺し屋『黒色悪夢』が来台したらしいとのことだった。
0305創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 17:25:08.96ID:ddbFz5WC
「ふ。最強の殺し屋と呼ばれる黒色悪夢か」
タオ・パイパイは鼻で笑った。
「伝説の殺し屋と呼ばれるこのわしとどちらが強いか、勝負してみるか」

そう呟いておいて、パイパイは考え込んだ。

「いや。わしはもう引退しておる……」

そして机の上のモニターのほうを振り返ると、今ムーリンが見ているのと同じ川の景色を見た。

「わしの最高傑作タオ・ムーリンとお前、どちらが強いか勝負じゃ」
0306創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 17:30:52.66ID:ddbFz5WC
川辺の公園でムーリンは、ヤーヤとウー・ユージェと談笑していた。

「あたし、音楽に興味なかったんだ」

ムーリンが告白すると、ヤーヤとユージェが揃って驚きの声を上げた。

「まじで? そんなキンキラの髪してるからバリバリのロッカーかと思ったぜ!」
ユージェの言葉に、ヤーヤは笑いながら同意した。
「うんうん」
0307創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 17:34:16.32ID:ddbFz5WC
「滅火器.EXぐらいは知ってるだろ?」
ユージェは台湾で大人気のロックバンドの名前を挙げた。

「それはさすがに誰でも……」
ヤーヤがユージェの頭を小突いてツッコミを入れる。

「えっ? 消火器が何?」

「えっ?」
ユージェとヤーヤが揃って呆気にとられた。

「何? 音楽やる人の名前なの? ……知らない」
ムーリンは恥ずかしそうに項垂れた。
0308創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 17:44:52.84ID:ddbFz5WC
「滅火器.EX 知らないなんて」
「本当に台湾人?」
「本当に若者?」
「本当に人間?」

二人はふざけてからかっているだけだった。
しかしムーリンは恥ずかしさから逃げ場を失い、追い詰められ、どんどんと余裕がなくなっていた。
何より大好きなヤーヤに馬鹿にされているらしいことがショックで、だんだんと意識が遠ざかって行くほどのストレスに襲われた。
0309創る名無しに見る名無し
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2020/04/08(水) 17:49:42.67ID:ddbFz5WC
ムーリンは言った。
「どぁっ……」

「ん?」
ヤーヤが面白そうに、伏せているムーリンの顔を覗き込む。
「どした?」

「どぁっ……どぁれ、ぐぁっ……!」
ムーリンの口からは別人のような声が出た。

「ハハハ! コイツ面白ぇー!」
ユージェが小馬鹿にするように笑う。
もちろんただからかっているだけだが……。

「どぅあどどどど、じぇじぇじぇじぇっ!!!!」
ムーリンの顔が笑いながらひび割れはじめる。
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