県警の捜査一課主任、猫柳警部がしきりに頭をかきながら事件現場に姿を現した。
「あたしゃヤダって言ってんのに、どうしてこう、いつも面倒を押し付けられるんだろうね…ああ、ここだ」
アパート前で悄然と佇む新米警官を見つけて声を掛ける。※両方のキャラを兼務しているのでロール内で処理します
[猫柳]「君が第一発見者にして容疑者でもあるという新米警官君かい?」
[新米]「はい、警部殿」
[猫柳]「楽にしていいよ。犯人がメッセージを書いたっていう君の名刺を見せてくれるかい?」
[新米]「はい、警部殿」
[猫柳]「だから、楽にしなさいって。このミミズののたくったような字は君の筆跡じゃないんだね?」
[新米]「はい、警部殿」
[猫柳]「まあ筆跡鑑定は後でするけどね。それで交番の机の引き出しには君の名刺が大量に入れてあるんじゃないかい?」
[新米]「はい、警部殿」
[猫柳]「そうだと思ったよ。そして届出の書類、例えば遺失物届けとかは机の近くには無いんだろう?」
[新米]「はい、警部殿」
[猫柳]「たいていキャビネットとかにしまってあるもんね。つまり、誰かがメモを残そうとして君の机を探した時、用紙として君の名刺が使われる可能性は相当高いんじゃないかね?」
[新米]「はい、警部殿」
[猫柳]「やっと笑ったね。まぁ、そんなところだと思うよ。別に君の容疑が晴れたわけじゃないが、特に疑ってるわけでもないのさ。さてーーそらそろホトケさんとご対面かな。君も来るかい?」
[新米]「はい、警部殿。喜んで」
警部は白い手袋とシューズカバーをつけると「どれ、お邪魔しますよ」と言いながら部屋のドアを開けた。