さらりと書いてみたので何卒、批評をばお願い致します

 ー私が町はずれの中学校に通っていたころ、下校中に恋人の手を握ったことがあった。
それは人生で初めてできた彼氏だった。クラスでも目立つ方ではなかった私にとって、突然体育館の裏に呼ばれた日におぼえた高鳴りは生涯忘れられないものであった。
 ごつごつした手の輪郭が伝わる。耳が真っ赤に染まるのを感じて、私は目を瞑った。
長い帰路、とぎまぎしながら繋いできた雑談もひと段落したところで、億劫な私が求めたせめてものときめき。
彼は何を返答することも無かった。

 掌がちくちくする。


 大分経って、私は恐る恐る顔を上げた。
私の手はついぞ握り返されなかった。その代わり手の中に湛えられていたのは、溢れんばかりに盛られた勿忘草の花束だった。

 少し後ろの地面にブレザーの制服が落ちている。それは中まで蒼い花に満ちていて、そこから延びる道は私の握る花束に繋がっていた。ー

思い描いた構想の序章部分です