「す〜りす〜り」

「そこなゆっくりようむ。この寒空の下、壁にすりすりと何をやっているのだ?」

「ゆっ、す〜りす〜りおもちをたべるじゅんびみょん」

「おもち、とは…あのお餅か、しかしどこに?」

「す〜りす〜り…ちょうどできましたみょん」ぴらり

「ほぅ…これは確かにうまそうに焼けた餅だ」

「ゆっへん」

「しかしゆっくりようむや、いくらうまそうでもこれは『絵に描いた餅』ではないか」

「ならゆうがたまたきてみょん、ごちそうするみょん」

(むむう、あのゆっくりようむの絵に描いた餅を馳走になるのか…
 これは紙で腹を壊さぬよう大根の一本でも持っていこう…)


〜夕方〜


「言われた通り来たぞ」

「ゆっ、まってたみょん」ぱたぱた

「ややっ!?それは…」

「ちょうどたべごろにやけたみょん、さぁおたべなさい」アチチッ

「ほぅ…これは確かにうまそうに焼けた餅はふはふ」アチチッ

「ゆっへん」

「確かに馳走になった。ううむ、しかし何故だ?何故にあの『絵に描いた餅』がこれだけの数の餅に」

「ゆっ、ようむのかいたおもちがたいそううれたみょん」

「なんと…!はっはっは!これは大した『絵に描いた餅』だ!
 どれ待っていろ、持ってきた大根でからみ餅をご馳走してやろう!」

「ゆゆっ、そいつはいいみょん」


『むーしゃむーしゃ!しあわせー!』


―ゆっくりゆっくり。―



by.とりあえずパフェ

こないだ観てたマッサンのサブタイトルから思いつきました。