完全な敗北だった。
負けた少女は茫然とし、相手を見ていう。
「負けたわ。あなたのいうなりになる。何でもいいなさいよ」
勝った男の笑いは卑猥に満ちていた。
「そのセーラー服を脱いでもらおう」
「わかった」
少女は潔く夏服を脱ぎ捨てた。
「これでいい?」
「だめだ。全部脱げ。丸裸になってもらおう」
「仕方ないわね」
少女は全裸になった。
「脱いだわ。次はどうすればいい?」
「合体!」
少女は思わず身構える。
しかし男は少女には目もくれず、彼女の抜け殻であるセーラー服と下着をかき集めた。
何をするかと思えば、それらを全部着てしまった。
男は高揚感に包まれ、高らかに笑う。
「わはははははっ。これで俺の望みはコンプリートしたぞ!」
それ以来、男とセーラー服は全く分離できなくなり、数奇なその余生を過ごす。
これがセーラー服おじさんのいきさつである。