X



トップページ創作発表
64コメント67KB
姫「もう半年か・・・」
0001創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/23(土) 13:27:08.09ID:zqegQFmo
立ったら書きます。

みんなのSSに感化され、初めて書きます。
0002創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/23(土) 13:41:40.45ID:zqegQFmo
洞窟内

姫「魔王に連れ去られて…もう半年になるんだ・・・」

?「姫ちゃん、食事を持ってきたよ。」

姫「あ、スライムくん。ありがと・・・」

スライム「また、何か考えてたの?」

姫「まぁね・・・。勇者様はどうしてるんだろうってね・・・」

スライム「姫ちゃん・・・」

?「おやおや・・・姫、どうしたんだね?」

姫「あ、まほ爺(魔法使い)・・・。」

スライム「まほ爺・・・また、姫ちゃん元気がなくなっちゃったんだよ・・・。」

まほ爺「そうか・・・。こんな洞窟の牢屋の中にいれば、元気もなくなるじゃろ・・・」

遠くで何かの声が聞こえる・・・。

スライム「あっ、ドラゴンさんが呼んでるみたいだから、行ってくるね。」

まほ爺「姫・・・ワシ等も姫を悪いようにはせん。きっと魔王様もそう思ってらっしゃるはず。だから、気晴らしにまた魔法の練習でもしましょう・・・。」

姫「まほ爺・・・ありがと・・・。そうね。考えても考えても答えは出ないものね・・・。」

0003創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/23(土) 13:49:18.82ID:zqegQFmo
ドラゴン「スライムよ、姫の様子はどうだ?」

スライム「あまり元気がありませんでした・・・。」

ドラゴン「そうか・・・。確かに、半年も牢屋にいれば気も滅入るであろう・・・。」

スライム「まほ爺が気晴らしに魔法とか教えてるみたいですが、魔王様は何かお考えでもあるんですか?」

ドラゴン「それは・・・私にもよくわからん。勇者が少しずつではあるが、こちらに向かっているとの情報は入ったのだがな・・・。」

スライム「そうですか・・・。」

ドラゴン「洞窟内で勤務以外で暇なものがいれば、姫の暇つぶしにでも付き合ってやってくれ・・・。魔王様に合わせる前に死なれたら敵わんからな。」

スライム「わかりました。みんなにも伝えておきます。」

ドラゴン「頼んだぞ」
0004創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/23(土) 14:01:33.85ID:zqegQFmo
再び洞窟内・・・


姫「ギ、ギラッ!!」

一直線に岩に向かって炎が飛んでいった。

まほ爺「姫はやはり才能がありますな・・・。もう少し魔力がつけば、きっと上級魔法も使えるでしょう。」

姫「まほ爺のおかげよ。お城じゃ全然教えてくれなかったもの・・・。」

まほ爺「魔法は感性や感覚、ひらめきといった才能に左右されるのですよ・・・。きっと、もともと姫に才能があったのでしょう。」

姫「ありがと。」

?「ひめさまぁー、また稽古をつけにきたぞ。」

姫「リカント・・・」

リカント「姫も最近力をつけてきたからな・・・。気合を入れんとどっちが稽古してるんだかわからなくなる。」

姫「ありがと・・・。いいダイエットにもなるしね。」


こうして姫様は、勇者が来るまで洞窟内の魔物と魔法や武術の稽古を暇つぶしと称して行っていたのでした。

そう・・・

あの日まで・・・。

0005創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/23(土) 14:10:36.29ID:zqegQFmo
勇者が来たぞぉ・・・・


洞窟内は魔物たちの声で溢れかえっていました。

ドラゴン「いよいよ、勇者がこの洞窟の中に入ってきたようだ・・・。」

姫「勇者様が・・・」

ドラゴン「姫に危害を加えることはしないが、こちらも魔王様の命により勇者を撃退せねばならん。」

姫「ドラゴンさん・・・」

ドラゴン「私とリカント、スライム、魔法使いの4人はこの牢の護衛だ。いいな!!」

スライム「はい。」

まほ爺「はい。」

リカント「ひめさまを思うと、ちと複雑だが・・・しょーがねーなー・・・。」


勇者の成長スピードは速く、洞窟内の魔物は誰も歯が立たなかった・・・。

そして、ついに・・・
0006創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/28(木) 02:18:00.00ID:lemk6VU1
 並み居る強敵を討ち倒し、勇者はついに
姫が捕らわれた洞窟の奥までやってきた。

 ピ! ドゴォォン!!

 勇者の魔法だろうか、オレンジ色の閃光や轟音と共に
魔法の鍵で施錠された扉がはじけ飛び、洞窟内に
煙りと爆風が雪崩れ込んでくる。

まほ爺「おのれ!勇者か!」

 はじけ飛んだ扉の向こうに勇者が居ると踏んだのか、
まほ爺は呪文を詠唱する・・・が、扉の向こうには
誰の姿も無かった。

まほ爺「?・・・うぉっ!」

 突如、気配も音も無く背後から首を掴まれ
硬い洞窟の地面に引きずり倒され、昏倒する。

リカント「てきsy・・・・・」

 パシュッ!

 まほ爺が一瞬で手際よく倒され、リカントが
仲間達を呼ぼうと、声をあげようとした所、勇者の
手にした武器が小さな音を立てて、武器から発射された
小さな矢のようなものが、リカントの頭に突き刺さる。
0007創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/28(木) 02:20:31.20ID:lemk6VU1

リカント「うぐっ・・・Zzzzzzz・・」

 眠りの魔法効果がある武器なのだろうか、矢を頭に受けると
リカントは瞬時に眠りについてしまう。

勇者「・・・・・・!!」

 勇者は小さく息を吐くと、昏倒したまほ爺の足を持って
辺りを引き摺り回し、まほ爺の懐から落ちたポーションを
拾い上げ背中のバックパックに収納する。
 おなじようにリカントの足を持って引きずり回す。

 リカント懐からは、骨付きの乾いた肉が落下し、勇者は
迷う事なくその肉を拾い上げる。
 ポーションと同じく背中のバックパックに入れようとするが、
しばし思案し、部屋の角にしゃがみ込んで、服の左胸に
装着していた小箱のダイヤルを回して、突起を押す。

 ややあって、勇者の耳に着けられたものから、
その場に居ない仲間の声が聞こえる。

仲間『干し肉を手に入れたのね、
   干し肉は動物の肉を塩やスパイスを塗りこんで
   乾燥させ、腐敗を防ぎ保存性を高めた食物よ』

勇者「・・・・・そうか、で味は?」

仲間『って、まさか・・何の肉かも
   わからないのに、食べる気?』

勇者「もちろんだ」

仲間『だってそれ、そこの化け物が持って居たのよ?』

勇者「わざわざ、肉を保存できるようにして持って居たんだ
   観賞用って事はないだろう」

仲間『そうね・・えーと、何の肉かはわからないけど
   食べてみればわかるんじゃないかしら』

 もう用事は済んだと思ったのだろう、仲間の方から
通話は途切れ、勇者は手にした肉にかぶりつく。

勇者「・・・・・・・美味いっ!」
0008創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/28(木) 02:33:39.77ID:lemk6VU1
 満足したのだろう、骨を残して干し肉を完食すると、
もう一つぐらい持って居るかと、期待したのだろうか
寝ているリカントの足を持って再び引きずり回す。

スライムA「こっちから、音がしたぞっ!」

勇者「・・・・・・・む!増援か!?」

 スライムの声を聞きつけて、勇者はバックパックから
茶色い大きな紙の束を取り出して、手際よく組み立てていく。
 ややあって、人が入れるぐらいの大きな箱が組みあがり、
勇者がその箱の中に隠れると同時にスライムが部屋に入って来る。

スライムB「誰も…いない!?」

 スライムが部屋を見回すと、倒れたまほ爺と眠っているリカント
そして、見覚えの無い茶色い紙の大きな箱が置かれていた。

スライムC「どうした!」

スライムA「なんだ、この箱は」

 スライムは全部で3体、2体のスライムがまほ爺やリカントを
起こし、のこりの一体が茶色い箱(ダンボールと書かれている)、
の様子を見る。
0009創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/28(木) 02:40:17.93ID:lemk6VU1

 ガタ・・・。

スライムA「動いた!?」

 気のせいだろうか、箱が僅かに動いたような気がする、見るからに
怪しげな箱であり、触るのも躊躇われるが、放置するもの気がかりだ。
 スライムAは意を決すると、手の無い体で器用に箱を引っ繰り返す。

勇者「・・っ!」

 箱の中に座っていた勇者と目が合う。
スライムの目が光ると同時に頭上に"!"マークが飛び出たような気がした。

 ・・・気のせいだったかもしれないが。

スライムA「居た!勇者だ!」

スライムB「勇者だ!」

スライムC「勇者だ!勇者だ!」

 スライムAの声に釣られるようにして、他のスライム達も
騒ぎ出す。

まほ爺「っててて・・!」

リカント「・・ぬ・・ぅ。」

 そればかりか・・・。
昏倒していたまほ爺と、リカントも目をさまし、さらに
声を聞きつけた魔物達がどんどん部屋に集まってくる。

勇者「・・しまった!」

スライムB「勇者が逃げた!」

スライムC「追え!追えーっ!」

 どんどん終結する魔物達を見て、多勢に無勢だと思ったのだろうか
勇者は魔物を背にすると、全力で走り出す。
0010創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/28(木) 02:52:35.24ID:lemk6VU1

 スライム、ドラゴン、まほう使い、さまよう鎧、
リカント、キメラ・・エトセトラ、エトセトラ。

 幾多の種類の夥しい数の魔物がスライム達の声を聞きつけると、
洞窟の中から集まってくる。
 しかし狭い洞窟の中、逃げ場を失った勇者が追い詰められるのは
時間の問題だった。

勇者「・・・・・・仕方がない。」

 無数の魔物達を見て、勇者は覚悟を決めたような表情を見せ、
懐から薬の錠剤のようなものを取り出し、水も無くそのまま口に
含んで飲み込む。

勇者「・・・・・・ぐはぁっ!」

リカント「こいつ、何を!?」

 リカントが疑問を口にすると同時に勇者は口から泡を吹いて
そのまま力無く倒れ・・・動かなくなる。

まほ爺「ちょいと御免よ」

 まほ爺は、動かなくなった勇者の首筋に手を当て、脈が動いていない事を
確認する、そのまま瞳を覗き込むと瞳孔が開いている。

まほ爺「おろかな事よ、逃げられないと思ったのだろう
    毒を呷って死によったわ」
0011創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/06/28(木) 02:53:35.80ID:lemk6VU1
リカント「やれやれ」

ドラゴン「ヒト騒がせな勇者だ」

 まほ爺の言葉に納得したのだろうか、集まっていた魔物達が
口ぐちに文句を言いながら立ち去って行く。
 後に残ったのは倒れた勇者だけだった。

 死人と思われた勇者の指が動き、ゆっくりと立ち上がる。

勇者「・・・・あぶないところだった。」

 立ち上がり頭を振ると、焦点の定まらないぼやけた視界が
戻ってくる、先ほど飲んだのは毒ではなく、仮死となる薬で
奥歯に仕込んだ蘇生薬を舐める事で無効化する事が出来る。

 ただし、仮死となる時間が長かった場合、本当の死人と
なってしまう、危険な代物だ。

 まさか、こんな所で切り札に頼る事になるとは。

勇者「・・・・奥・・か。」

 勇者は地図を確認すると、姫の居る奥へと音も立てずに
進んで行った。
0013創る名無しに見る名無し
垢版 |
2012/08/23(木) 20:53:05.66ID:trX0punK
勇者「いざ、魔王!俺が来たからには貴様の命もこれまでだ!」

魔王「よく参ったな勇者。余が王の中の王、魔王だ。」

魔王「ほう、姫を連れて来てくれたのか。ご苦労であったな。」

魔王「もし余の味方になるなら、世界の半分を勇者にやろう。」

魔王「……どうだ?余の味方にならんか?」

勇者「黙れッ!俺はお前を斃せば、半分どころか世界が丸々貰えるんだ!」

魔王「……???お前の申す事がよく理解できぬのだが。」

魔王「……あっ!?お前!その姫様のお腹が大きいのは……まさか!?」

勇者「そう、そのまさかだ!」

姫様「妊娠8か月ですわ……ぽっ。」

魔王「身重の女連れで余の所に……勇者よ、貴様は余を舐めておるのか?」

勇者「いや、これには事情があったんだ。」

魔王「事情?」
レスを投稿する


ニューススポーツなんでも実況