コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ46
ここはPS2/PSPソフト「コードギアス反逆のルルーシュ LOST COLORS」SS投稿スレです。感想等もこちらで。
このゲームについて気になる人は、公式サイト(更新:2008/06/20)をチェックしてください。
基本sage進行で、煽り・荒し・sageなし等はスルーするか専ブラでNG登録して下さい。
(投稿前に読んでください >>2-6)
■SS保管庫
・コードギアス LOST COLORS 保管庫 Ver.1.35 /スレッド41中途まで作品収納
/管理人:保管者トーマス ◆HERMA.XREY
http://www1.ocn.ne.jp/~herma/CodeGeass_LostColors/2ch/0.html
・lcss保管庫 @wiki /スレッド40以降の作品収納 /管理人:◆1kC3aaXjik
http://www36.atwiki.jp/lcss/
■前スレ(45)
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281466514/
(過去ログは保管庫スレッド一覧から閲覧できます)
■コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ 32(新スレ誘導用)
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gal/1226828782/l50
■関連スレ (外部板)
・コードギアス ロスカラのライ 彼の世界は十人10色 /主人公キャラスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7666/1285861365/l50
コードギアス反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ避難所(仮)
・代理投下依頼専用スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1241695852/l50
・議論用スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1226990774/l50
lcss保管庫@wiki 連絡掲示板 (http://jbbs.livedoor.jp/otaku/12747/)
・連絡スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12747/1243581572/l50
・感想スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12747/1243673150/l50
・コードギアス【ロスカラエロパロSSスレ】 (18歳未満は立ち入り禁止です)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/11674/1264506850/l50
・801SS投稿スレ (18歳未満は立ち入り禁止です)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7725/1239261602/l50
■公式サイト http://www.geass-game.jp/ps/
■アニメ公式サイト http://www.geass.jp/
■攻略wiki http://www9.atwiki.jp/codegeasslc/
■次スレについて。
950レスもしくは460kBオーバーしたら、スレを立てるか訊くこと。立てる人は宣言してから。
重複などを防ぐために、次スレ建設宣言から完了まで投稿(SS・レス共に)は控えてください。
※SS投稿中に差し掛かった場合は別です。例)940から投稿を始めて950になっても終わらない場合など。 >>200
イメージなんて人それぞれ。
ライの性格、あんまりわからん そもそもルートによってかなり人格変わるからなあ。
外見は体付きと髪型と顔の輪郭ぐらいしか分からんしw 実際このスレでもキモい変態なライが書かれたこともあったし、顔無し主人公である以上キャラ付けは人それぞれだろうな
個人的にはCCとアンバー、スザクとアスベル、カレンとアキは似てると納得出来る俺でも
ライとそのジャンプキャラは全く似てないと思うし いやまあ、キモいライもいたし変態のライも創作者の自由だが受け入れられる事や批判される事は別だ まぁ、その分いろいろ楽しめるし、いいんじゃないかなと僕は思う。
いやだったらスルーすればいいことだしね。 ゲーム発売時にコンプエースに載った漫画のライはかなりの変態だったな >>206
kwsk
変態でキモいライも嫌いじゃないから気になるわ 立ち読みの記憶のみだが女性陣に手当たり次第ギアス掛けてウハウハしてた 確かアンソロ本にそんなのが掲載されてたはず
それなのかも ∩_
〈〈〈 ヽ
〈⊃ }
∩___∩ | |
| ノ ヽ ! !
/ ● ● | /
| ( _●_) ミ/ こいつ最高にアホ
彡、 |∪| /
/ __ ヽノ /
(___) / ∩_
〈〈〈 ヽ
____ 〈⊃ }
/⌒ ⌒\ | |
/( ●) (●)\ ! !
/ :::::⌒(__人__)⌒:::::\| l
| |r┬-| | / <こいつ最高にアホ
\ ` ー'´ //
/ __ /
(___) / >>222
ずっと止まってるしな、管理人いなくなったかな 投下自体が滅多にないからなあ。
大きく動かない限りは、しっかり管理しろというのも酷な気がする。 落ちたスレッドがあるならアレだけど
未収録分はここで読めるじゃん アキトきたああああああああああああああああああああああああああああ
公式ホームページ
http://www.geass.jp/ >>227
最新情報がここ最近なかったからな
とっても嬉しいよ
でも舞台化ってなに?実写化ってこと?
あれから4年過ぎてるし舞台化ってちゃっと無理があると俺は思うぞ >>229
へ? アキトに関しては新情報ゼロだろ?
だから、>>227は釣り プロローグだけで、本編がなかなか始まらないSSとかあるんですけど
まだ〜? ∩_
〈〈〈 ヽ
〈⊃ }
∩___∩ | |
| ノ ヽ ! !
/ ● ● | /
| ( _●_) ミ/ こいつ最高にアホ
彡、 |∪| /
/ __ ヽノ /
(___) /
, -――- 、 ,-――― -、 ナナシの癖に生意気だ!
/ ____ ヽ l,VVV\. |
| / , - 、, - 、Τ l・)) 6) |
| |.-| +|< | | ☆ ( ) __ ヽ__|
(6U` -´っ-´、l |/ 」/∧∧/ ) /
ι \(  ̄ ̄Τノ/~~~,7 `、ー――´ /
ι /  ̄ ̄ >| ノ 7 ̄ ̄ ̄
/ ∩/7η \ /\/ ⌒
今から投稿します。
【メインタイトル】明るい未来へ
【CP・または主な人物】ライ×ヴィレッタ 「ライ」
不意に自らの名前を呼ぶ声が聞こえて振り返った。
「なんですか? ヴィレッタさん」
洗い物をしていた手を止め、濡れている手を拭きながら声の主に近づいていく。
彼女と共に暮らすようになってからは料理以外の家事は僕がこなしている。
彼女にお世話になっている分、せめて家事ぐらいはと思って始めたのだが、料理については僕自身がそれほど得意ではないことと、ヴィレッタさんが作りたいと強く意思を示したこともあって普段は手伝いぐらいしかしない。
好きな人には自分が作った料理を食べて欲しいから、と言われた時は正直照れくさかったけれど、それでもとても嬉しかった。
そんなわけで今夜も彼女が作った夕食を堪能した後、仕事で疲れているヴィレッタさんをダイニングで休ませて僕が食事の後片付けをしていた。
「あなたにこれを書いて欲しい」
ダイニングの彼女が座っているソファーの隣に座り、そう言って差し出された用紙を受け取った。
「なにかの書類ですか?」
ヴィレッタさんと暮らしはじめてから書類の作成を頼まれるようなことはなかったので、不思議に思いながらも用紙に目を落とした。
すると、衝撃的な文字が真っ先に目についた。
「婚…姻…届。婚姻届!?」
一度書かれている文字を確かめるように読んだ後、二度目に思わず大声を出してしまった。
そのくらい衝撃的だった。
そして、さらに僕を驚かせたのが既にその用紙にヴィレッタさんの名前が書き込まれていて、きっちり判を押してあることだ。
「そこにあなたの名前を書いてくれればそれで提出できる」
ほとんどパニック状態の僕とは対照的にヴィレッタさんはあくまで淡々と言葉を続ける。
僕のこの戸惑いを伝えようと彼女の顔を伺ってみるが、見つめ返してくるだけで気づいてはくれない。
仕方なく、突然こんなものを差し出した彼女の真意を計ろうと会話を続ける。
「今、書くんですか?」
「……ああ」
「そ、そもそも軍では作戦行動中行方不明という扱いになっている僕との婚姻届は受け付けられないんじゃないですか?」
行方がわかっていない人間との結婚が認められるはずはない、とそう思い述べた言葉だった。しかし、
「そのことに関しては問題ない。以前からあなたを休職扱いにするように、と上に掛け合っていたのだが、それが、やっと認められた」
「……え?」
ヴィレッタさんからは意外な事実を告げられた。
「本当ですか?」
「聞いた話によると、ユーフェミア様が直々にとりなしてくれたそうだ」
「ユーフェミア様が……」
彼女の騎士であるスザクと友達であることもあって、僕とユーフェミア様の関係はただの皇族と軍人という関係よりは深い関係ではあった。
しかし、なぜわざわざそこまでしてくれたのだろうか?
いくら仲が良かったからといって彼女は自らの権力を使ってまでそのようなことはしないはずだ。
それはユーフェミア様自身の嫌うところの愚かな行為であり、姉であるコーネリア総督にも迷惑がかかる。
まさか、あの時のことを、僕が彼女をギアスで救ったときのことを覚えているのだろうか?
そうだとしたら、けれど……
結局はいくら推測を立てたところで結論は出ない。ましてや、本人に確かめることなんてできるはずがない。
「ライ?」
思考に耽っていた頭を現実に戻す声が聞こえてハッとなった。
すぐに不安そうにこちらを見つめるヴィレッタさんの表情が写り、やっと感情を見せてくれたことに嬉しく思いながらも、そんな表情をさせてしまっていることを申し訳なくなった。
「あの――」
「嫌、なのか?」
「えっ?」
謝罪の言葉を述べようとしたが、途中で遮られて、それはかなわなかった。
そして、ヴィレッタさんはさらに言葉を続ける。
「私と結婚するのは……嫌か?」
僕が思考に耽っていた間の沈黙を否定ととらえたのか彼女の中の考えが飛躍している。
半ば暴走気味だ。
「い、嫌じゃないですよ!ただ、突然で驚いただけです。それに、結婚の約束ならもうしてあるじゃないですか!」
特区式典のあの日、他人でなければともにいられるならば結婚しよう、と突然キスをされて告げられた彼女のからのプロポーズを僕は了承した。
だから、口約束でもあの時の約束は有効なはずだ。
「ああ」
「ならば、それで」
いいじゃないですか、と続けようとしたができなかった。
いや、できなくてよかった。もし続けていたら彼女を今以上に傷つけるところだった。
俯いて顔を伏せていたヴィレッタさんの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。 「しかし、私には形があるものが、私とあなたの関係を証明するものが欲しい。あなたの妻である証が欲しい」
溜めていた涙はすでに溢れて、頬をつたって流れていた。
けれど、彼女は気にしていない様子でこちらに睨み付けるような強い眼差しを向ける。その勢いに押されてしまう。
「ど、どうしてそんな」
「……ともに暮らしはじめてからもう半年になる。それなのに、貴方は自らはキスもしてくれない。愛していると、言ってはくれない」
「そ、それは、その……」
「だから、不安になるんだ。一度私の元から去ろうとしたように、私が家にいない間に貴方はどこかへ行ってしまうのではないかと。いつも仕事に出かけることを躊躇ってしまうし、帰る時には心配になっていてもたってもいられなくなる」
最初は不満を吐き出すようなヴィレッタさんの叫びは、次第に勢いをなくしていく。
とても弱々しくなったそれは、彼女がどれほどに苦悩していたのかを示している。
「ヴィレッタさん…」
胸が刺されたように痛む。
どうして気づいてあげられなかったのだろう。
彼女の優しさに甘えてどれほど傷つけてきたのだろう。
あまりの愚かさに自分を殴りたくなる。
けれど、今はそんなことよりもよほど優先すべきことがある。
僕はそんな衝動に駆られ、ヴィレッタさんを抱きしめた。
「すみませんでした。こんなにも貴女を苦しめていたなんて、思ってもいなかった」
「ライ」
少し驚いて瞬間、肩を震わせたが嫌がることはしなかった。
できるだけ優しく背中をさすると僕の名前を呼んで顔を胸に埋めた。
「大好きですよ。貴女が大好きです。ヴィレッタさんが僕のことを想ってくれているのと同じくらいに僕も貴女を想っています。けれど、どうしても口に出すことはできなくて……」
「なぜだ?」
埋めていた顔を上げて問い詰める。
その瞳がとても不安げに揺らいでいるので、すぐに言葉を付け足す。
「ヴィレッタさんに悪いところがあるわけではありません。むしろ、理由は僕にあるんです」
「……?」
少し落ち着いた様子のヴィレッタさんは意味がわからない、という感じで僕を見つめる。
続きを答えるために僕も少しだけ、悩みを打ち明ける。
「僕は記憶喪失の人間です。そんな不安定な自分の存在に自信が持てなくて」
少し嘘を加えて話す。
全てを打ち明けることはできないから。
「それに、今は貴女に頼りきりの生活をしています。そんな男が愛していると口にすることはなんだか情けなくて……貴女を愛していい男なのか不安だったんです」
自分の存在が恨めしかった。
自分に不安要素がなければ、思いの丈を綴ることが出来たのに。
そんなことを考えながら告げた僕の言葉が意外だったのか彼女は目を見開いて驚いていた。
けれど、すぐにそれは伏せられてしまう。
「……それでも、私は伝えて欲しかった。想ってくれているのなら言葉にして欲しい」
「はい、だから」
何よりも気持ちが伝わるようにキスをした。
「んっ……」
「これからはちゃんと伝えます。僕は貴女を愛しています。この世界のなによりも貴女のことが大事です」
「……ありがとう。私も、ライ、貴方を愛している」
そうして僕たちは、過ぎ去る時間も気にせずに、長い間互いのぬくもりを感じ続けた。
「婚姻届、書きましょうか」
「いいのか?」
しばらくしてから僕の話した言葉に、ヴィレッタさんは意外そうな反応をする。
「お互いが愛し合っているのだから、何も問題はないでしょう」
そう言って僕は、床に落ちていた婚姻届を拾って、ヴィレッタさんの名前のとなりにある空欄に自分の名前を書き入れた。
「今度二人で出しに行きましょうね」
「ああ、……そうだな」
「これで僕たちは晴れて夫婦になりますね」
ヴィレッタさんの目尻に溜まった涙を拭いながら、僕は彼女に笑いかける。
すると彼女も相好を崩したような笑みを僕に向ける。
「ありがとう、ライ。私はとても嬉しい」
「お互い様ですよ。僕もとても嬉しいです」
そう、ただ貴女に守られているだけではないと気付いたから。
貴女のことを、支えられるのだと知ったから。
だから……
「ありがとう」 かなり以前に書いた物なので、文体などにおかしいところがあるかもしれませんが
楽しんでいただければなによりです。 お疲れさまでした。投下してくれて
「ありがとう」
なんかこのライは、まだ童貞くさいと思いました 投下おつ
文句だけはいっちょまえな読者様は気にしないでねー ∩_
〈〈〈 ヽ
〈⊃ }
∩___∩ | |
| ノ ヽ ! !
/ ● ● | /
| ( _●_) ミ/ こいつ最凶の童貞w
彡、 |∪| /
/ __ ヽノ /
(___) /
早くしろよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 言葉足らずだったか;; こうすれば良かった?
童貞くさい(ほめ言葉) 投稿します。
【メインタイトル】終章
一期最後の話のロスカラ版です。 「どうして。どうして……なんだ」
スザクの目的はすでに果たされる目前だった。
ルルーシュの秘密を知り、ゼロを捕らえスザクの復讐は速やかに叶えられるのだと思っていた。
ゼロがルルーシュであることを知れば、カレンはゼロの元を離れるだろうと、彼も理解を示してくれるはずだとそう思っていた。
ルルーシュの恐るべき力を知れば、スザクに従うはずだと思っていた。
だが、現実はスザクの目論みとは違った。
ゼロを捕らえ押さえるスザクの前に立ちはだかる人がいる。
彼は、戸惑うカレンを他所に確かな足取りでスザクに向かってくる。
彼はスザクの願いを阻もうとする。
「どうしてなんだ! ライ!」
彼はスザクの怒号も気にせずに、いつものように淡々と告げる。
「スザク。ゼロを、ルルーシュを……返してもらう」
吹きすさぶ風に紛れて、血潮の臭いが流れてくる。
その臭いがやけに鼻について、ライは目覚めた。
「なんだ……これは?」
目覚めとともに見せられたのは凄惨な光景。
人が折り重なるように死んでいる。
人々の死体は地面を血で朱に染め、大気に鉄の臭いを紛らわせて、今も誰かが死に瀕しているかのような錯覚を思わせる。
「なにがあったんだ」
ライは考える。自分が目覚めるまでに何が起こったのかを。
「……!?」
思案を繰り返している内に思い出した。
ライは救えなかったのだ。
ユーフェミアを悲しき運命の呪縛から。
大勢の日本人を恐怖の殺戮から。
ギアスの危険性を誰よりも知っていたはずなのに、それなのに救えなかったのだ。
ライは再び惨劇を垣間見ることとなってしまった。
「ああああああああああっ!!」
かつての感情が蘇ってライは慟哭を放つ。
それとともに押し寄せる堪らないほどの後悔。
また、繰り返してしまった。
「くう……くっ……」
けれど、激しい感情の波に押し流されないライの冷静な部分が再び思案を始める。
ルルーシュはどうなってしまったのだ。
「……助けなければ」
ギアスを暴走させてしまったルルーシュを救わなければならない。
かつての自分と同じような目に合わせる訳にはいかない。
「……行こう」
誰に語りかけるのでもなしに、ライは一人呟いた。 幸いにも、ライはルルーシュの所在の手がかりを掴むことができた。
ルルーシュ━━ゼロは、戦闘中に突然離脱してどこかへ消えてしまった。
だが、ライはゼロを追いかけるカレンを見つけ、KMFを扱いその後を追跡した。
辿りついたのは神根島という場所だった。
先に着いていたのであろうカレンの愛機が着陸している。
ライもそれに倣って着陸し、島の中へ踏み込んでいく。
「スザク!!」
「ルルーシュ!!」
そこで見たのは、銃を構えて互いの名前を呼び合いながら対峙するルルーシュとスザクの姿だった。
対峙した二人の勝負はあっさりと決まってしまった。
ライが間に入る間もなく、ルルーシュはスザクに押さえ込まれ、捕らえられた。
ようやくライは、二人とは離れたところにいるカレンを見つけるが、彼女はただひたすらに困惑している様子でスザクを止めることはできないだろう。
「……ライっ」
そこでカレンがライに気がついた。
同じようにスザクとルルーシュもライの存在に気がついたようだ。
「ライ……」
再びカレンがライを呼ぶ。
カレンの虚ろな目は、さ迷った末にライに答えを求めているようにも見える。
「カレン」
そんなカレンにライは何を言えばいいのだろうか。
ライの唇が言葉を紡ぎだすべきかどうかを推し量って震える。
だが、それでも何か言おうとしたその瞬間、別の声によってライの言葉は妨げられた。
「来たんだね、ライ」
スザクがライに言葉を言い放った。 「君に話したいことがあるんだ」
スザクは焦れるように口早く言葉を並べようとする。
「君も知れば思い直すはずだ。ルルーシュは、彼は━━」
「知っている」
「……え?」
スザクの言葉を切るように、ライは淡々と、しかし明確に告げる。
「知っているよ。ルルーシュがゼロだということは。いや、知っていたという方が正しいのかも知れない。僕は以前からそのことを知っていたのだから」
ライの言葉にカレンとスザクが驚愕で表情を歪める。
唯一取り乱していないのは、ライと捕らえられているルルーシュだけだ。
「ライ、あなた……」
「君は何を言っているんだ」
カレンとスザクがライに問いかける。
だが、ライよりも早くルルーシュが答える。
「ライの言うとおりだ。ライには以前から話していた。俺の正体を」
ルルーシュに肯定されて、カレンはさらに混迷に追い込まれる。
スザクは違って、よりいっそうの焦燥感ととも今度はルルーシュに向かって話す。
「でも、あのことは! あの力のことは!」
「ギアスについてもライには話してある。俺はライには必要なことは全て話した」
ルルーシュは自身を押さえつけているスザクを睨みつけながら告げる。
「ライ……本当なのか?」
「ああ」
ルルーシュの言葉にライが頷く様子を見て、カレンは言葉を失い、スザクは怒りに狂ったように反応した。
「わからない。どうしてなんだ! 全てを知っていたならわかっていたはずだろう。ルルーシュが間違っていることを!」
「僕にだってわかっているさ。ルルーシュは間違った。力の使い方を誤り、たくさんの人を傷つけた」
「なら、なぜ助けようとする!?」
スザクの問いは、もはや純粋な疑問となっている。ただただライの考えがわからないのだ。
「なぜ、か。それは僕にもわからない。その答えは、あるいは僕がルルーシュと同じだからなのかもしれない」
「え……?」
ライの言葉に反応したのはカレンだった。
先ほどまで呆然としていた彼女が、今はその言葉に興味を寄せられるようにライを見つめる。
「それって……どういうこと?」
「……」
そのとき今まで淡々と答えていたライが初めて沈黙した。
瞳はさ迷い、カレンの顔を直視できない。
「僕は……」
だが、意を決したようにライはカレンを、そしてスザクを見つめた。
迷いながらも言葉を吐き出そうとしている。
「ライ、お前……」
ルルーシュはライが漏らそうとしている言葉を止めるべきか逡巡する。
しかし、ルルーシュが制止を決断する前に、ライは口を開いた。
「僕も同じなんだ。僕も……ギアスを使える」
「うそ、でしょう?」
カレンは自らが発した言葉が真実であることを願いながらライを見る。
信じていたゼロに裏切られ、その上、ライまでもがカレンを欺いていたとしたら耐えられない。
「嘘じゃない、同じなんだ。僕はルルーシュと同じようにギアスを使って他者を意のままに操ることができる。そして……」
ライは言葉を詰まらせる。その表情にははっきりと恐怖が浮んでいた。
ライにとって、自身の過去を告げることはそのくらいの苦痛を伴うものであった。
だが、伝えなければならない。逃げることは許されないのだから。
「僕は、かつてギアスを使って大勢の人々を死に至らしめた。僕が無理やり従わせて、殺したんだ」 ライの言葉を聞いて、カレンやスザクのみならず、今まで平静を保っていたルルーシュも驚嘆した。
知らなかったライの過去には、今のルルーシュに恐ろしいほどに重なるところがある。
そして、ライが自らの過去を語ることが意味するところは。
「ライ、記憶が戻ったのか?」
「ああ、そうだ」
ライは出会ったときからずっと願っていた記憶を取り戻した。
だというのに、ライはルルーシュに生返事を返すことしかできない。
それぐらいに、ライの過去は残酷なものだった。
素直に戻った記憶を喜ぶことなどできるはずがなかった。
「そうか……記憶が……」
そんなライの様子にルルーシュは短く言葉を吐き出すことしかできない。
カレンは呆然と助けを求めるような目で黙ったままのライを見つめることしかできない。
その場にいかんともし難い緊張感が走る。
誰もが何を話せばよいのかわからず、声を出せない。
「はは、ははははっ!」
だが、そんな空気を打ち破って笑い声が響いた。
スザクが笑っていた。
「そうか。そうなんだな、君は」
スザクは笑いをこらえながら話していた。だが、表情まではこらえ切れず、崩れたままだ。
「何が可笑しいんだ。スザク」
スザクの突然の哄笑に応じることができたのは、ライだけだった。
ライは無表情のまま、スザクの目を射る。
「君がなぜルルーシュを助けようとするのか、それがわかったんだ」
「なに?」
「君はルルーシュを哀れんでいるんだ。同じような境遇を持つルルーシュを自分に重ねているだけなんだ」
「……」
スザクに言葉を返さず、ライは黙考する。
ライは確かにルルーシュの境遇を自分と重ねているのだろう。
では、それが助ける理由なのだろうか?
助けたいとなぜ思ったのだろう
どうして……
「それは、違う」
数瞬の沈黙を糧にライは答えを導きだした。
そして、スザクの言葉をはっきりと否定する。
「僕はルルーシュを哀れんだりはしない。僕が助けようと思ったのはそんな気持ちからじゃない」
「違うって言うのか?」
スザクは高笑いを止めて、真顔でライに問いかける。
「全てが違っているとは言わない。確かに僕は似た境遇をルルーシュに重ねている。そのことに何も思わないわけじゃない」
ライははっきりとスザクに告げる。
「でも、それだけじゃないんだ。そんなことだけじゃないんだ」
「だったら、なんだって言うんだ!」
ライの意思は。
「友達だからだ」 「僕は、友達だからルルーシュを救いたかっただけなんだ。ただ、それだけだ」
ライは話し続ける。ライの放った言葉が、スザクの逆鱗に触れたことにも気付かず。
「この気持ちは、何も変わらない。僕がルルーシュを支えたいと思うのも。スザクとともに過ごしたい。と願うのも。カレンを守りたいと意識することも。全部同じなんだ。だ、から……」
そのとき、不意にライの語調が弱まった。
それと同時にライが膝を崩して地面に倒れこむ。
「ライっ!!」
放心状態だったカレンがライの異変にすぐさま駆け寄る。
倒れたライを支えるカレンの手に粘着質の生暖かいものだついた。
「どういうことよ、これ」
カレンはライの青ざめた表情を見てもすぐには何が起きているのかわからなかった。
ただ、黒の制服から滲んで、ライのわき腹から鮮血が溢れていることを、ユーフェミアに傷つけられた傷跡が深くなっていく様を視覚情報として捉えることしかできなかった。
「どうしたんだ、ライ!」
ルルーシュも突然倒れたライの様子に気が動転していた。
「ライ! ライ! カレン、いったい何が……ぐぅっ!?」
ライの名を叫ぶルルーシュをスザクが力ずくで押さえつける。
「君は黙っているんだ、ルルーシュ」
スザクの顔には、さっきまでの激情は見えなくなっていた。
今のスザクは、ただ冷淡にその場にいる三人を見つめる。
「君も動くんじゃない、ライ」
スザクは手に持っていた銃を倒れ伏したライに向ける。
「なにするのよ、スザク!」
カレンはライを庇うように、ライの身体を抱きとめる。
だが、スザクは意に介さない様子でトリガーに手をかける。
「どうやら傷を負っているようだね。けれど、そのくらいならしばらくは持つだろう。そのままおとなしくしているんだ」
ただ、冷たく言い放つ。
「もし動けば、カレンを殺す」
「っ!?」
スザクは言葉とともに照準をカレンへと動かす。だが、
「……わか……った」
ライはなんとか声を絞り出してスザクに返答する。スザクは返事に満足したのか、銃を収めた。
「ライ! ライ!」
時間の経過とともに傷ついていくライにカレンは必死で呼びかける。
「カレ、ン。……君を騙して……すまない」
ライはカレンにしか聞こえないほどの小さな声で話す。
カレンはライの言葉にただ首を振りながら応える。
「で、も……君が大切だった。守り、たかった。……嫌われたくなかった」
「いいの」
カレンは小さく囁いてライの言葉を聞く。
「君が、好きだった。……すま、ない」
「え……?」
「ライが命じる━━」
そのとき、ライのギアスが発動した。
「わかった。従うわ」
カレンは唐突にそう言って、ライを地面に横たえたまま島を立ち去った。
カレンの突然の行動に、無言で見守っていたルルーシュも。スザクも一瞬何が起きたのか理解できなかった。
だが、次第に謎は解けていく。
「ライ……」
「君は、まさか使ったのか!? ギアスを!」
ルルーシュの憐憫の声が、スザクの非難が聞こえる。
だが、ただ聞こえるだけだった。ライは、意識をもう保てない。
「……ゼロと戦闘隊長を捕えたんだ。カレンは見逃して構わない」
そんなスザクの声が聞こえた気がした。
だが、薄れゆくライの意識には靄がかかったようで何もわからなくなる。
(必ず……救うんだ。みんなを……)
確かな誓いを胸に、ライは意識を手放した。 勢いで一気に書いたので誤字脱字が多いかもしれません。
それでは、またの機会に作品が出来たら投稿します。 保守があると今更感があって、感想書きづらい(大ウソ) にじファンが崩壊してロスカラSSが行き場を失っているがここの存在を教えるべきなのだろうか >>262
何人か投稿してくれればスレが活性化するかもね 下手に動くと荒れたりする原因だしね。
どうしたものか。 NOSはコミュニティサイトみたいなもんなのでローラー作戦すれば余裕
しかしこれはちょっと・・・ってのもあるが
LAST COLORSの人はNOSで再開してたけど戻って来るかな モバゲーのギアスでイベント報酬に青月下がきて個人的には大喜びだが
ロスカラを知らないギアスファン的にはなんじゃこらだよなーと思ってたが
ここでも話題になってないとか・・・
さみしいな >>267
ラストカラーズの人、NOSに行ってたんだ。ラスカラ書いてんのかな?
あの作品、ほんと面白かったから続きが気になるぜ・・・・ 著作権が云々とかで、ギアス系もNOSで削除対象になってなかった? にじファン/NOS 共に削除&投稿禁止になってるな にじファンが規制厳しくなってから、あっちが一気にさみしくなってきました…
またここが活発にならないかな こっちに代わりに投稿して欲しいもんだ
検索できなくなったから保存できなかったよ にじファンでやってたのか知らなかった・・・スレ見たの1年ぶりってのもあるが
wikiには13のAパートまであるがどれくらいまでいってたんだろ知ってたら保存してたのに
またここで投稿してくれないかなぁ・・・あの作品続きを心待ちにしてたからな
にじファンでやってたLAST COLORSは、こっちで止まった話まで行かなかったはず。
自サイトで書くそうだけど、アドレスは分からない。(まだ、作成されていない?) 自治厨ぽいのキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!! ヲチとか自治とかどうでもいいが
最近の流れは確かにウザい 空気読まずに初投下します!
タイトル【あらしのよるに。】
カップリングはライカレです。 ガラガラガラ…
ドドォーン!!
「キャアァ!」
悪天候で他の作業ができないため、格納庫で月下の調整をしていたら、入口のあたりからすごい悲鳴が聞こえた。
今の声は─カレン?
「カレンか?」
コクピットから顔を出すと、慌てた感じのカレンが、月下の足元に駆け寄ってくるところだった。
「カレン、どうした!?大丈夫か!?」
「ライ。大丈夫よ、なんでもないの。心配しないで?」
「だけど…」
慌ててコクピットから飛び降りると、走ってくるカレンを受け止める。カレンはあきらかにほっとしたような顔になった。
心配するなと言われても、そんなようすだとかえって気になる。僕には言えないようなことだろうか…?
「カレン、僕に言いづらいなら──『ゴロゴロゴロ…ピシャーン!』「キャアアァ!!」──カレン?」
僕の言葉の途中で大きな雷が落ちる音がして、悲鳴をあげたカレンが、力いっぱいしがみついてきた。
んん?これは、もしかして…?
「カレン?もしかして…雷が苦手なのか?」
「そんなわけないじゃな『ピシャーン!ドドォーン!』いヤアァァ!!」
「…やっぱり苦手なんじゃないか」
不本意なのか、カレンはキッと僕を睨んできたが…、
「そんな潤んだ目で睨まれても、迫力はないよ、カレン。可愛いだけだから」
「か、かわっ…!?」
僕にしがみついたままのカレンの顔が一気に真っ赤になる。
「へへへ変なこと言わないでよ!」
「変なことって?」
本気でわからなくて聞き返したら、カレンは一瞬言葉につまったようだった。
「だ、だから、その……、か、可愛いとかそういうことよ!」
「?カレンが可愛いのは本当のことだろう?」
「だ…っ、だから『ズドーン!!』きゃああ!」
雷の音と同時に、ふたたび僕にしがみつくカレン。…ああ、困ったな…。
「……なんで笑ってるのよライ…」
胸もとのカレンの顔が不機嫌になって、低い声でそう言ってくる。
だけど…これは顔がゆるんでも僕は悪くないと思う。
「いや…。僕の恋人がすごく可愛いから、幸せだなあって思って」
「!?」
もともと真っ赤だったカレンが、さらに耳や首まで赤くなった。
「ら、ライの…、バカあァ!!」
ばっちーん!
…なぜか、僕はカレンにひっぱたかれた。
あ、反応がある…!
う、嬉しいです。反応してくださった方たちありがとう(^-^)/ >>293
だからsageようぜ。
とりあえず投下乙 テンプレにsage進行とはあるが
どこもただの意味なしsageだからな
こだわる必要ないと思うぞ 自分の中のギアス熱が再燃してきたが
結局ライカレに行き着いてしまったので、超乙でした!!
結構一般のロスカラ関連ブログとかも消えてたね… 地震の二時間前から更新止まってるブログとかな・・・