制作中の設定をまとめがてら。

イヴェレス大陸
支配国家:バルゼル連邦 首都シェオルブルク
急速に軍事力を伸ばす工業国。イメージモデルは19世紀ロシア。
古代遺跡の多く残る国土は人間の国家で最大だが、痩せた土地が多く、一部を除いて農業には適さない。
そのため、大陸諸国が連邦として纏まるまでは少ない農地を奪い合って戦争が絶えなかった。
雲海に近い低高度の大陸で、通年寒冷。大陸高度の変化によって雨季と乾季があり、雨季は豪雪になることも。
魔力にも乏しい土地であり、魔法が学問として発展しなかった。これを補うように科学技術が進んでいる。
最初に飛空艇を発明し、現在も最大の生産・輸出国。都市部には鉄筋コンクリートによる建造物もある。
都市化に伴い、労働者の割合が大きくなっている。また主な外貨の獲得手段が空運であるため、飛空艇乗りの需要も多い。
服装は耐久性を重視した厚手のものが多く、さらに防寒のため外套と帽子が標準装備。
飛空艇乗りの間では飛竜革のジャケットが流行している。
宗教色はきわめて薄く、創世神話が辺境に伝承として残るのみ。それもおとぎ話程度の扱いになっている。
主な都市:西部空港都市ハーフェンゼル、東部空港都市ハーフェンベル、ミィアン要塞、バールスタッド自治管区、工廠都市ビトファブリクなど

バーシク群島
支配国家:ウェスプ連合王国 首都ハベキ
南アゼル空域諸島連合の実質的盟主。イメージモデルはハワイ、16世紀東南アジアなど。
ほか連合にはレビ王国、エケド共和国、サーマ国などが加盟している。
立憲君主制国家。また資源産出国にして、大陸間貿易を中継する港市国家。本島シャハールに内海を持ち、発言力が強い。
低緯度、高高度にあり温暖(亜熱帯気候)。特に魔力の豊富な島は火山島となっている。
他の連合国含め、世間一般の認識としては「豊富な資源ゆえに大国に狙われる小国」であり、
大国同士が牽制し合うことで結果的に諸島連合の平和が保たれている。もっとも、これはウェスプをはじめとして
連合側が意図的に作り出した均衡であり、経済力と外交努力の勝利と言える。とはいえ表面上は
強固に結束している諸島連合も、内部は必ずしも一枚岩でなく、ウェスプを引きずり降ろそうと狙う動きも。
都市部にはビルも建ち始めているが、住居など大部分は木造建築。高温多湿の気候から風通しを良くする必要があり、
特殊な生態系ゆえ害虫や害獣の脅威もあることから、特に高床構造のものが目立つ。
島が密集している空域もあり、飛空艇の発明以前から気船や飛行生物、ロープウェイなどで空を渡っていた。
服装は清涼性を追求したもので、男女ともに着用するスカート状の腰布や、地竜の放熱皮膜から作った
シャツ(汗を吸収し蒸散させる)などがある。露出度は総じて高め。島によっては半裸同然の格好も珍しくない。
宗教は統一されていないが、一部でオーヴァム教の信者が増えつつある。
主な都市:雲都アサン、バーム連結住居群、鉱山都市ハドムなど

アディエス巨岩
支配国家:アシュ教国 首都サンクアバド
宗教国家。イメージモデルは古代ギリシャ、ユダヤ、神聖ローマ帝国、近世ヴァチカンなど。
ガムヒ空中岩礁の中央に位置する一個の岩塊を本土とし、広大な岩礁空域を支配下に置く。
きわめて高度が高く、個人用の飛空艇では出力の問題から辿り着くことが困難なほど。
気候は寒冷で雨が降らず、塩を多く含む岩塊という地質から農業は不可能に近い。
唯一絶対の統治機関たる預言府<ハリフス>の提供する糧食が、古来国民の主食となっている。
換言すれば、殆ど全国民が食糧供給を国からの配給に依存しているということでもある。
独自の魔法体系とそれを利用した魔導具は、ものによってはベルゴのそれを凌ぐ。
良質の岩塩がほぼ国土全域で採れることから、他国との交流が生まれて以降は塩の輸出が莫大な富をもたらしている。
また大水圏ハ・アシュという世界最大の水源を持ち、水産国でもある。
地上の建造物は石造りが大多数で、巨岩内部にも街が広がっている。繊細な宗教彫刻が特徴。
服装は規定があるわけでこそないものの、国民ほぼ全員が僧服風のものを着ている。気候に合わせ、防寒性は高い。
国教であるオーヴァム教は一神教。アディエス上空に位置する球状雲“神の卵”が聖域とされる。教義によれば、
やがて雲の殻を破って唯一神オーヴァムが誕生し、この不完全な世界に代わる新たな完全世界を創造するという。
聖職者集団がそのまま預言府として神権政治を行う。不死の聖者ヒムエルを頂点とし、以下、枢機卿や司教といった位階が並ぶ。
主な都市:第一構造体シェラー、第二構造体ロート、第三構造体ラビトなど