移転前に某スレに投下したブツ、あれから多少改訂

  ◆ 詠唱について
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  詠唱は内部的な処理を行う下級言語とそれをライブラリに命令する上級言語からなる。
  下級言語は主に対象の指定、発動に必要なスクロールの宣言、使役するライブラリの宣言などを担当し、それによって吐き出された結果をライブラリに伝えて発動させるのが上級言語である。
  突き詰めた言い方をしてしまえば下級言語が術者の実力、上級言語がライブラリの実力である。
  
  日常で使う魔法の詠唱は万文字(下手すれば憶、兆単位)を軽く突破してしまうため、実際のところ日常生活でいちいち詠唱など不可能。
  そこで使われるのがスクロールと呼ばれる魔術書の一種である。
  スクロールは特別にライブラリにある程度の結果を与えるためのもので、これを宣言したライブラリに渡し、詠唱の代わりとする。
  これがある故に職業魔術師は儲かる。だから魔法学園ができる。
  
  ちなみに使うライブラリの宣言は「インクルード〇〇(使う属性)、サーキット●●(スクロール番号)」
  魔法学園に入ったヤツは番号だけでどういうスクロールが出てくるか大体わかるようになってくる

  ◆ ライブラリについて
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  魔法を操るにはライブラリと呼ばれるそれぞれの属性を操るドラゴンの下僕と契約し、魔法を使う際にその契約を宣言しなければならない。
  属性は主に生命、元素、カオス、戦術、自然の5つ。これとは少し外れた属性に悪魔がある。
  全てのライブラリの下級言語は同じだが、詠唱した動作を表す上級言語の仕組みが違う。
  そのため、上級言語の仕組みさえ覚えてしまえばすべての魔法を使いこなすことも理論上可能
  しかし、悪魔魔法だけはその歴史故に下級言語も違っている。
  
  ちなみに、人間も魔法を発動できるだけの魔力とライブラリと同じような属性を持っているが、単一の属性しか使うことはできない。
  その上詠唱の際に魔力操作を間違えるとその際に使っていた魔力全てが暴発するマナバーンという現象がおきる。
  人間は魔力をセーブして魔法を使うことができないため、マナバーンが起きると体内に宿るすべての魔力が暴走し電子レンジに入れた生卵状態になってしまう。
  その点ライブラリを使って詠唱すればスクロールも使える上、マナバーンが起きても死に至ることは少ない。
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  ◆ ドラゴンについて
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  ライブラリ達の代表となる者の通称。各属性ごとに存在し、それぞれの属性を司っている。
  人間社会でいう指揮官や長にあたり、かなりの力を持ってはいるが、彼らよりも魔力の強いライブラリも存在する。
  30年に一度の交代制で、前回のドラゴンは再びドラゴンにはなれない。交代の際にはライブラリとしての魔力、カリスマ性、モラルの高さ等が主な選考基準となる。
  逆にいえばライブラリとしての魔力は低くとも、すべてのライブラリを導ける存在として認められればドラゴンになれる。
  魔術師の長はこのドラゴン達全員と契約を結び、魔術を行使しなければならない。