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「何てこと!村が消えているわ!信じられない……」

リゼッタは、村のみんなの家が一軒も無いのにガク然となる。
父は、母、そして姉は?!
駆けつけたリゼッタの前に、我が家はその姿を保っていた。
中にいたのは3匹の魔物――身構えたリゼッタ、無抵抗な魔物の瞳に見入る。
見覚えのある4つの瞳……その魔物たちこそ、父と母と姉の変わり果てた姿だった。
リゼッタは両親と姉に話しかけるが、魔物になったせいか、言葉が通じない。
戸惑うリゼッタの前に現れたのはボールガードだった。
ボールガードはこう言った。

姉のエルデヴィアだ。姉は君たちバイレッタ族の使う炎を恐れたため、村を襲い、村の人々を異空間に封じ込め、
おまけに君の両親と姉を魔物に変えたんだ。
だから、君が何を言っても言葉は通じないんだ。
それに、今この村に残ったのは、君の家だけだ。
私は姉を止めようとしたが、駄目だった…しかし、炎が使える君になら姉を止めることができるだろう。
今君が持っているその短剣が頼りなんだ。
だから、頼む!ネフェリアの平和を取り戻すために戦い、邪悪な魔物を率いる姉の野望を打ち砕いてくれ!

全ての話を聞いたリゼッタはそれに承知した。

「分かったわ。私が必ず、エルデヴィアを止めて見せる!」

リゼッタに承知してくれたボールガードは…

「頼んだぞ。リゼッタ。姉を止めるためには魔法の剣が必要だ。しかし、その剣はゼタンという魔物に奪われてしまった。まずはその魔物からそれを取り戻す事だ。」

リゼッタは戦いの準備をする。

「待っててね。お父さん。お母さん。お姉ちゃん。私が必ず、エルデヴィアを止めて見せるわ!」

リゼッタは鎧虫の指輪を付けた。
瞳に炎が宿る。
■ラガルタ村
惑星ネフェリアにおけるミルファーレ地方の一角に存在する村。
この村は、代々炎使いのバイレッタ族であるリゼッタが守ってきた。
しかし、平和だったこの村もリゼッタが留守の間に、突如現れたエルデヴィアに襲われ、村人たちはデモーズという異次元の世界に封じ込められてしまった。
さらにこのエルデヴィアは、バイレッタ族の操る炎を恐れなかったために、最後まで村に留まっていたリゼッタの両親と姉を魔物に変えてしまった。
しかし両親と姉は、襲われた時にエルデヴィアの弱点をつかみ、秘かにエルデヴィアを倒す武器を作っていた。
しかしエルデヴィアの魔法をかけられたこの姿のままではリゼッタにそれを渡すことができない。
はたしてリゼッタは両親と姉を元の姿に戻すことができるのか?
リゼッタが旅立つ頃、この村には、リゼッタの家以外は何もない。
リゼッタがデモーズのボスを倒し、その世界を破壊する事により、ラガルタ村から消えた家や店が元に戻り、封じ込められていた村人が村に戻ってくる。
するとリゼッタは元に戻った家の住人に話しかけて情報を集めたり、店で武器や道具を購入したりすることもできる。
■モンドールの森
ラガルタ村から東の方角にある森林地帯。
バイレッタ族も、その奥地には入れないという闇と謎の土地。
この森には、エルデヴィアが作ったデモーズの入口であるクロスゲートや、不思議な商品を売る商人などがいる。
惑星ネフェリアで通貨のように使用するという事の出来る火の種のことをバーニングルーツという。
敵を倒すと必ずいくつか吐き出す。
これを持っていると村や世界各地の店で物を買う事ができる。