この世界は まるで灰色のクローゼット
今日明日もサイコロを振るだけ

そんな二匹の哀れな猫たちにも夢があったんだ
もう一度光を浴びたいよ

ねずみ色の猫が前を横切った
肌色の猫は…ついてこない

ねずみ色の猫が前を横切った
肌色の猫は…背中を掻いている

甘いミルクのような あの日に帰りたい
灰色の猫は初めて少し泣いた

ねずみ色の猫は すべてを知っていた
肌色の猫が もう長くはないことを

肌色の猫も それを知っていた
だから心配かけたくなかった

ねずみ色の猫は もう振り返らない
肌色の猫は少し笑っていた


そんな二匹の猫 もうどこにもいない

そんな二匹の猫 はじめからいない

ザマァ