「セバス、チョコレートを作りたいからキッチンを使っていい? それからコック帽をかして欲しいんだけど」
「ぼっちゃま、チョコ作りならこのセバスがいたしますのに」
「ううん、僕自分で作ってみたいんだ」
「わかりました わからないところがあったら聞いてください はい、帽子です」
「ありがとう、セバス」
七仔(チーザイ)は、コックのセバスチャンから帽子を借りてかぶり、ギャルソンエプロンをつけた
キッチンに立って作業を始める
いちごはドライフルーツにした
材料のチョコレートは、デパートでシンコに教えてもらった製菓材料のコーナーで買った何種類かのチョコレートを混ぜることにした
カカオバターと砂糖を正確に計ることもことも大切だ
板チョコとカカオバターを細かくして、湯煎にして砂糖を加えてで混ぜる
砂糖やチョコレートの配分を少しずつ変えていくつか試作品を作り、型に流して冷蔵庫に入れた
セバスチャンは手伝おうかと思ったが、七仔が一人で作ると言ったので彼の自主性に任せた
失敗しても、それはそれでいいのだ
冷蔵庫に入れたチョコレート、ちゃんとできるかなと七仔は少し不安になりながら出来上がるのを待った