おなじく先ほどの記事の2ページ目なのですが
http://www.nikkeibp.co.jp/article/nba/20080822/168550/?ST=career&P=2

> 「6教科があり、その内の4教科が合格点になると昇給する」。
> この状況の必要条件を、「4教科が合格点に達すること」と答える人は意外と多い。
> けれども、それは「必要十分条件」だ。 

このところに違和感を覚える人とそうでない人がいるのではないでしょうか。

私は、引用3行目の「けれども」に違和感を感じました。
この「けれども」のせいで、この記事は「4教科が合格点に達すること」は
昇給の「必要十分条件」であって「必要条件」ではないと言っているように見えます。
しかし論理的には 「必要十分条件」とは 「必要条件」 でもあります。
必要十分条件とは 必要条件 でありかつまた 十分条件 でもある 条件ですから。

さらに、どうもこの記事は、「条件が足りないうちは 必要条件」、「条件がぴったりなら 必要十分条件」
 さらに「条件が余っていると 十分条件」 と言いたげです。 挿絵もそのような表現になっています。
しかし論理的には 必要条件 かつ 十分条件 (集合的には両条件の交わりの部分) が
必要十分条件のはずですよね。

挿絵も、なんだか必要条件から必要十分条件を経て十分条件へと段階的に達成されるものだと
言いたげです。
先の「4教科で昇給」の場合はたまたまそうだと言えますが、一般にはそのような段階を経て
なるようなものばかりではありません。