ある会社で世間一般でいうところの一流大学卒の高学歴者に遭遇した。
 嫌な奴だった。
 常に傲慢で、威張り腐っており、他人を嘲笑する癖があった。
 忠告しておくが、ああいう態度をいつまでもしていると、あっという間に殺されるだろう。
 高学歴だから、その辺の計算もしていて、逃げ道も確保しているのだろうが、決して安全ではない。
 それからどういう大学を出ていようとも、そういう侮辱的、差別的態度では、部下はついていかない。
 そんなやつのために誰も努力はしない。
 確かに頭は良いようなのだが、信じられないほど不器用で、女よりももっと不器用だ。
 とにかく何もできないというのが実態だった。
 日常生活の普通のことができないのだ。
 まるで頭だけで生きているくらげみたいだった。
 人間的な暖かさがないので、話もおもしろくないし、冷酷さがあった。
 明らかに他人を馬鹿にしているということだけはわかった。
 そういうことは敏感に伝わるものだ。
 それがわからないのであるから、基本的には、馬鹿だ。