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●=keirin

おそらく、松井選手を差せるような余力はなく、ならば徹底して後方のブロッ
クを……と考えた結果だったのでしょう。実際にレース後のコメントも、そう
いった内容でした。しかし、あれは「ハナから差す気がなかった」「あえて差
さなかった」と思われても仕方がない走りですよ。田中選手が1着の車券を
買っていたファンの方は、なおさらそう感じたはず。そう見えてしまうこと自体が、大問題なんです。

 こういった疑いを持たれるような走りは、競輪界全体の信用にもかかわっ
てくる。田中選手からの車券を買っていた人が、あのレースで嫌気をさして
、競輪から離れてしまう可能性だってありますよ。ライン戦では完勝してい
るんですから、そこから先は前の選手を追い抜くこと、自分が勝つことだ
けを追い求めたと、胸を張っていえる走りをしなきゃ絶対にダメなんです。

 今後「南関東の小倉竜二」を本気で目指すのならば、田中選手はファ
ンにこんな疑いを抱かせるような走りを二度としてはならないし、してほ
しくない。すべてのラインが早くから積極的に動く見応えのある決勝戦
となり、地元の松井選手が素晴らしい走りを見せただけに、なおさら惜
しいですよ。いいレースだったと言いたいのに言えない、そんなザラッとした気持ちが残ってしまいましたね。