>>281からの続き

 もっとも、A子さんと件のX氏とは、以前からの知人で、事件が起きた後に、すぐに相談したのは間違いないようだ。
「当初、高畑は“歯ブラシを持って来てくれ”と4階の自室にA子さんを呼び出し、犯行に及んだと報じられましたが、
高畑の弁護士側の発表によれば、高畑は一切、認めておらず、こちらは誤報のようです。
実際は、高畑が2階のフロントまでA子さんを口説きに来て、2人でエレベーターに乗り込んで、高畑の4階の自室に行ったというのです」(前同)

 それにしても、なぜ、これほど情報が錯綜し、誤報の嵐となったのか? この複雑怪奇な事件の真相を、本誌は探ってみた。
ある捜査関係者は、匿名を絶対条件に、こう重い口を開いてくれた。
「私は当初、警察側が60代の男性と同じ名前の人物が、女性の背後にいるとの情報を関係者らに話したと聞いています。
一方、各マスコミも地元で取材に走る中で、こうした人物の情報が耳に入り、それに飛びついた。なぜ警察が、その名前を出したのか……」

 この事件とは、まったく関係ないにもかかわらず、名前が取り沙汰された男性は、地元を拠点とする実在の広域反社会的組織の2次団体幹部。
当人にすれば、“本当にいい迷惑な話”だっただろう。

「高畑が逮捕されたのは、23日の午後1時40分でしたが、一部のマスコミには逮捕情報が、なぜか23日の午前中のかなり早い時間から流れていました。
これは明らかに、群馬県警がつきあいのあるクラブ加盟社の大手マスコミ記者に、まだ逮捕前にもかかわらず、
情報を、“リーク”した以外に考えられませんよ」(テレビ局報道局デスク)

 だが、警察側は途中から一切、男性の名前を語らなくなったという。
一方、前述の「歯ブラシを部屋に届けさせ、犯行に及んだ」との報道が出た源は、県警のリークの可能性が大だ。
「逮捕翌日、県警は記者レク(説明)しています。その際、簡単な文書を配布するとともに、口頭で歯ブラシの件を解説しています。
高畑の発言などの報道も、このレクの結果です」(県警詰め記者)