■涙の脱童ものがたり■

この物語はフィクションです。実在の人物や競技とは何の関係もありません。


僕は、昨日、三十ウン才にしてやっと男になれました!

これまで数えきれないほど合コンに参加してきましたが、いつも、やんちゃな兄貴の運転手としてこきつかわれるだけで、
彼女をゲットすることができなかったのです。

近頃は、兄貴も、そんな僕を心配してくれて、合コンの時、僕の運転手を買って出てくれたり、僕の後ろでそっと見守ってくれたりしていたのですが、
僕はいつも、いいところでフニャってしまっていたのです。

せっかく兄貴が、僕と彼女を乗せてホテルに車を向かわせてくれていたのに、
僕がちょっと早めに車から降りて目を離した瞬間、僕の後ろにいた田舎もんに彼女をさらわれてしまったこともありました。

同じ地方の後輩が運転手をしてくれた時は、あせって車から転落してしまい、
北の方から来た荒くれ者たちに彼女をさらわれてしまいました。

それより僕が焦ったのは、兄貴たちがヤンチャをして謹慎させられていた数年前、
隣村に住んでて苗字もちょっと似ている後輩が、鬼のいぬ間の洗濯とばかりに、彼女を作ってさっさと脱童してしまったことです。

もう僕は、このまま魔女になってしまうんじゃないかとあきらめかけたこともありました。
でも、昨日、晴れて男になれたんです!!

今年男になった者たちは、年末に繰り広げられる「女体つかみ取り大会」に参加することが許されます。
僕は昨年、童貞でしたが、メンツが足りなかったために員数あわせで呼んでもらいました。
けど、やっぱり兄貴の運転手になっただけで、残念な結果に終わりました。

今年は、晴れて、脱童貞として「女体つかみ取り大会」に参加できます!!
一生懸命頑張るので、応援よろしくお願いします!!



でも、やっぱり、兄貴の運転手で終わるんだろうなぁ・・・。