ダイハツ工業は「ムーヴ」「タント」など計195万3033台のリコールを国土交通省に届け出た。カウルルーバーの止水処理の不具合、ブレーキの自動調整機構の不具合があるとしている。

カウルルーバーの止水処理の不具合で対象となるのは2010年12月6日〜2018年9月19日に生産された計157万5379台。
「ムーヴ」「タント」「ウェイク」「ハイゼット キャディー」のほか、スバルにOEM供給する「ステラ」、トヨタ自動車にOEM供給する「ピクシス メガ」の計6車種。

カウルルーバーとダッシュパネルの合わせ部の止水処理が不適切なため、雨水などがブレーキブースターに滴下するものがある。そのため、ブレーキブースターにサビが発生し、そのままの状態で使用を続けると、サビが早期に進行して、最悪の場合、ブレーキブースターに穴があき、ブレーキペダルの操作力が増大して制動距離が長くなるおそれがある。

ブレーキの自動調整機構の不具合で対象となるのは2016年11月2日〜2017年6月1日に生産された計37万7654台。
「ムーヴ」「キャスト」「ミラ イース」「タント」「ウェイク」「ムーヴ キャンバス」「ハイゼット キャディー」「ハイゼット トラック」「ブーン」「トール」、トヨタ自動車にOEM供給する「ピクシス ジョイ」「ピクシス エポック」「ピクシス メガ」「ピクシス トラック」「パッソ」「ルーミー」「タンク」、スバルにOEM供給する「ステラ」「プレオ プラス」「シフォン」「サンバー トラック」「ジャスティ」の計22車種。

後輪ブレーキのシューとドラムの隙間を自動で調整する機構(ストラットセット)において、部品組立時のグリス塗布作業が不適切なため、アジャスターボルトのネジ面にグリスが塗布されていないものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けるとネジ面がサビて固着し、自動調整機構が作動しなくなるおそれがある。