「タント……か」
タントは、本当に不思議な言葉だ。
こうして声に出すだけで、その喉滑りのよさに楽しくなってしまう。
風呂やトイレで、無意識に歌を口ずさんでしまうことは、誰にでもあるだろう。
俺も、『あ、今俺、タントって呟いてたな』と、後から自覚することはよくある。
また、こうして文字を眺めているだけでも、宇宙を哲学するような心地のよい途方も無さを感じるんだ。
自分でタントを走らせるようになった今も、新鮮な発見の毎日だ。