車どうしの正面衝突なら、諸条件を考慮しなければ、重いほうが強い。
市販車ではハマーが一番強いことになるのかな。ハマーとて大型トラックに当たればひとたまりもない。
対トラックなら車幅の短い軽のほうが当たる確率が小さいだけ安全と言える。当たればどちらも助からないから。
実際は同じ条件での正面衝突というのはありえないし、正面衝突も乗員が死亡する事故の一部に過ぎないから、同じ条件での正面衝突での強さをだけを比較して安全性を比較するのはあまり意味がない。
乗員が死亡するような大事故では、何に乗っていても死ぬと考えたほうが良い。
軽自動車と登録車の正面衝突では、仮に両車が60km/hの速度で走っているならば、登録車に乗っている者も停車している登録車に800kgの鉄の塊が時速120km/hの速度で正面から突っ込んで来るのと同じ衝撃を受ける。
ドナーカードを携帯している者が重量のある車を選んでおくのには意味があるかもしれない。
98年〜2000年の3年間に94年モデルのセルシオの13台が乗員死亡事故を起こしている。
98年モデルのムーブが16台。登録台数当たりの発生率はほぼ同じである。
死傷者発生率まで範囲を広げるとムーブのほうがセルシオと比較して1.45倍となる。参考まで。
ところで、平成17年の交通事故死者数に占める歩行者と自転車利用者の割合は44.7%だそうだ。
貧困層の無法者が好んで乗る低価格高出力車を統計から除外しても、登録台数当たりの死亡事故発生件数と車両重量に相関性が見出せない以上、
人生のリスクを軽減しようと考えるなら軽と言う選択もあながち間違いではない。
ちなみに、 貧困層の無法者が好んで乗る低価格高出力車を統計から除外して、死傷者発生率まで範囲を広げると、車重との相関性は見出される。
死傷者発生率は軽>コンパクト>ミドルサイズ>大型セダン型>SUVや大型ミニバンという傾向はある。もちろんこれはあくまでも傾向であって車種によっては順位が入れ替わる。
軽の4駆SUVは車重とその構造により発生率はコンパクト〜ミドルサイズ並みになる。
軽の中でも飛びぬけて成績が良かったのがプレオで、大型セダン並みだった。九州でR2が特急列車と衝突して乗員が無傷で生還したという事例があるが、俺は軽さが功を奏したということはあるにせよ、当たり所が良かっただけだと思っていた。
しかしこのデータを見ると運だけの問題ではないような気がしてきた。もしR2にプレオの技術が継承されているのであれば、スバルの軽の車としての質が理解されず軽から撤退することになったのは残念だ。俺はスバヲタではないが。
以上は、一般の(大多数の)真面目なドライバーにとって十分参考になる話であると思う。
以上の事実を踏まえた上で、各個人の価値観に合った車選びをすることはとても重要である。
知らなければ、自分の価値観に合わない車を買わされることになるのだから。