剣道が>>105のいうような成り立ちをしているとすると、やはり剣道という
ジャンルは剣道独自の精神・価値観を追求している独自の「文化」とでも
いうしかないものであり、競技とするには究極的には不適合なものだと思う。

このスレの主題である当たり判定の問題や、「剣風」なるもので持ち出して
勝者を批判する問題などは、剣道がその独自の精神・価値観と究極的には
不適合なものを自らの内部に抱え込んでいるがゆえに発生しているように
思われる。

剣道で運動能力が高い者が必ずしも勝者とならないことや、年齢を重ねても
若者と対等以上にできるものであるのも、剣道独自の精神・価値観と
強く関連しているように思われる。
この点に関連して、以前習っていた先生(当時八段、後に九段)が次のような
ことを剣道について言っていたのを思い出した。

「試合をやれば若者の方が強い。ただ、剣道はそういうものではない」

これは、試合、即ち通常のスポーツ競技に近くなればなるほど運動能力の
ある者が優位になるが、剣道独自の精神・価値観に上手く適合すれば
(これはルールを利用しているとみることもできよう)、剣道では
運動能力の差を埋めて余りあるものだということだと現在は理解している。