私は80年代から90年代前半に被害を受けた者だが(被害を受けたと気づいたのは90年代後半以降)、
特に、数学と理科の勉強方法論について被害を受けた。

数学の勉強方法は、和田は当時、解法パターンの暗記を強く主張していた(こんなことは地元の進学校と位置付けられた学校に通う高校生はみんなわかっているんだよ!)。
もちろん、解法を理解したうえで、解法のプロセスを覚えるということは私自身もわかっていた。
ただ問題なのは、当時の数学の参考書は、解答を見ても、何が解法パターンなのかが受験生目線ではわからないケースが当たり前のようにあった。
和田のやり方では、この問題には対処できなかった。

今現在の私は数学勉強し直し社会人としてYouTube上の講義系動画を一通り見ているが、
これまで活躍している数学勉強系チャンネルにあるようなことは、参考書だけでは当時の自分では見いだせない、とわかった。

また、解法パターンを覚えたとしても、他の原因で数学の勉強は行き詰まることは当たり前のようにあった。
特に、計算ミスやケアレスミスなど。

物理と化学の勉強法も暗記一辺倒だったが(特に、物理こそ解法パターンの暗記など)、
まず、物理と化学は基本が大切なんだよ(物理と化学に限ったことではないが)!。
まず理解すべきことを理解し、最初にその単元の超重要事項を押さえることが先決なんだよ。
そのための問題演習も必要なんだよ(初級レベルの問題だが)。

また、物理という科目は、どれだけの勉強時間、どれほどの労力をかけても、初期学習のレベルを超えることができないケースは当時も今もあるんだよ。
これは、高校物理・受験物理の科目の性質上そういうものなんだよ。

化学は、どれほどの勉強時間を費やしても、学習の中期・後期段階を超えることができないケース(その段階での化学反応式や系統図を覚えることができないなど)は当時も今もふつうにあるんだよ。

あと、生物という科目についてのアドバンテージについて触れていなかった。
和田は、生物はどんなに勉強しても満点を取ることはできないと自身の著書で言っていた(だから、生物は損な科目であるとも)。
確かに、生物はどんなに勉強しても、また市販の講義系参考書の欄外に相当する箇所を全部覚えることができたとしても、受験生レベルでは2次試験で満点は取れないのは事実だろう。
実際、生物科目の入試過去問の解答は、物理・化学と比べると、相対的に多い。
ただ、生物という科目は、物理・化学よりも挫折率が低く、物理で偏差値80に達するのと比べると、より少ない労力で偏差値80に達することが可能である。
また、化学の偏差値75に達しても、その偏差値を維持するのにもの凄い勉強時間を要されるが、生物はいったん偏差値75に達すると、それを維持するのはかなり簡単である(少なくとも化学にかけるほどの労力はかからない)。
実際、文系受験生でもセンター試験を生物で、受験して、90点以上取れる者は一定数いる。
このように、生物という科目のコスパと安定性を和田は完全無視していた。

以上のように、科目選択において、その科目のメリット・デメリットについて全く触れられていなかった(暗記すれば試験で点が取れることを全面に押し出し、暗記・暗記と主張していた)。


あと、このスレで誰も指摘していなかったことだが(たぶん)、
どの科目においても、和田の方法論だと、勉強していてもできるようになる(成績が向上する)という実感が湧かなかった。
まあ、これは、理解すべきことを理解せずに無理やり暗記に走ったり、基本を軽視した勉強の仕方をした私自身にも責任があり、
和田はこんなことは言わなくてもできていることを前提で話をしていた思われるが…