学歴証明書の偽造
COUNTERFEIT EDUCATIONAL CREDENTIALS
https://www.tabisland.ne.jp/acfe/fraud/fraud_019.htm

マリオン・コリツウェンゾー(Marion Kolitwenzew)の娘ローズ(Rose、当時8歳)は、1997年に若年性1型糖尿病と診断され、一生インスリン注射を続ける必要があると言われた。
当時ローズの治療に当たっていた医師サイモン・ベッカー(Simon Becker)は1999年9月に、彼女の血糖値に影響を及ぼしているのは糖尿病ではなくウィルスであると考えた。
彼はコリツウェンゾー親子に、自然療法医のローレンス・ペリー(Laurence Perry)を紹介した。娘をペリーの自宅兼医院に連れて行ったコリツウェンゾーは、
壁に並んでいる一見立派な学位証書に感心した。医院には、診察室や医療機器、その他の職務上必要な道具が揃っていた。白衣を着たペリーは、
自分が政府のウィルスに関する相談役を務めているとさえ話した。ペリーは数週間のうちに、ローズの血糖値を上げていたのは確かにウィルスだったという結論を出し、
彼の言うことにはウィルスが血糖値を上下させないようローズの免疫システムに「教える」ことを試みる治療を始めた。コリツウェンゾーは、
娘の治療について引き続き電話で指示を受けた。10月19日、最後の診察からわずか10日後、ペリーはインスリン治療を中止するようコリツウェンゾーに伝えた。
2日後、ローズはインスリンの欠乏による糖尿病性ケトアシドーシスを起こし、死亡した。1

ローレンス・ペリーは過失致死罪および無免許で医療行為を行った罪で有罪判決を受けた。彼の医院の壁にかかっていた学位証書によれば、
彼はブリティッシュ・ウェスト・インディーズ・メディカル・カレッジ(British West Indies Medical College)で医学博士号を取得したことになっているが、
そのような学校は存在しない。2 彼の立派な学歴証明書は、不正なディプロマ・ミル(証書工場)が発行したものだった。多くの場合、詐欺で取られるのは苦労して得た金である。今回奪われたのは、1つの命だった。