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 全国で約8万人の高校生が参加した
大学入学共通テストの2回目の試行調査は11日、
数学と理科が実施され、
2日間の日程を終えた。
1回目の試行調査で正答率が低く、無解答も多かった数学の記述式問題は
解答方法がシンプルになり、
「解答を記述させよう」という大学入試センターの工夫が目立った。
 1回目の試行調査で数学の記述式問題は3問出されたが、
正答率は2・0%〜8・4%と低迷し、
半数前後の答案では無解答だった。
このため、入試センターは2回目では
数式だけ、または短い文章で答える問題を出題した。
 もっとも単純な問題では、
「集合」に関する基本的な概念を、記号を使って記述させた。
ほかには、学校の階段を題材に三角比と不等式で解答する問題と、
三つの点が移動するにつれて三角形の面積がどのように変化するか、
短い文章で答える問題が出された。
 入試センターの大杉住子審議役は
「前回のように、より思考力を問える出題をしたい部分はある。
だが、答えてもらえなければ意味がない」と説明する。
一方で、「数式を記述させる今回のような問題でも、力は問える。
基礎的なレベルも含め、それぞれに思考力を問えるような作問をめざしている」と話した。(増谷文生)