英語の民間検定試験の導入が延期されることになった
大学入学共通テストをめぐる問題で、
来年度から新たに導入される国語の記述式問題でも
複雑な採点方法に課題があり、
批判や疑問の声が高まっていることが2日、分かった。
野党側が追及する姿勢を強めており、
今後の国会審議で争点になりそうだ。
 来年度からの共通テストでは、従来のマークシート式に加え、
国語と数学の一部で記述式の問題が出される。
このうち国語の記述式は小問3題で、成績は点数化せず、
各小問の評価を組み合わせた総合評価を
A〜Eの5段階で示すことになっている。
 しかし、高校2、3年生を対象に
昨年11月に実施した試行調査を検証したところ、
評価方法が複雑なため参加者の約3割が正確に自己採点できなかった。>>95
本番で受験生は、採点結果が通知される前に
出願する大学を決めなければならず、
精度の高い自己採点ができないのは大きな問題だ。
 また、最大50万人以上の答案を民間業者が短期間で採点するため、
公平性などを不安視する声も根強い。
 英語の民間試験の導入延期を受け、
こうした問題点への批判がさらに高まっており、
教育関係者らでつくる「入試改革を考える会」の
中村高康・東京大教授(教育社会学)は
「入試に耐えうる採点が可能なのか。議論を続けないといけない」
と訴える。
一方、1日に会見した萩生田光一文科相は
「(記述式問題の)懸念は実施までに責任を持って解決したい」
と述べている。>>243
(出所:産経新聞 2019/11/02 土曜23:00 大学入試新テスト 国語記述式にも課題 複雑な採点方法など批判高まる )