「インターネット上で進研模試の『ネタバレ』が売買されています」。
高校1年生の子どもを持つ母親から、特命取材班にそんな声が届いた。
進研模試とは、通信教育大手ベネッセコーポレーションが実施し、
全国の高校約3千校で約40万人が受検する民間模試。
参加校で実施日が異なるのを利用し、
問題と解答・解説が会員制交流サイト(SNS)などで出回っているという。
調べてみると、他の模試も含めて不正は10年以上横行していた。
「高1 7月の進研模試の国数英すべての問題、解答の写真をiTunesカード1500円でお送りします」
7月中旬。ツイッターで「#進研模試ネタバレ」と検索すると、同種の投稿がずらりと並んだ。
「全教科配布できます」
「問題のみ アマギフ1500円 回答つき アマギフ3000円」−。
模試の表紙や問題の一部を写した写真が添付されている。
iTunesとは、音楽・映像配信サービス「iTunes(アイチューンズ)」、
アマギフとはネット通販大手「アマゾン」のギフト券のこと。
欲しいという人にはメールで全写真を送り、電子マネーで報酬をもらうやり方だ。
大手予備校の河合塾、駿台予備校の模試についても同様のツイートが確認できた。
フリーマーケットアプリ大手のメルカリにも数百〜数万円で多数出品されていた。
試しに7月の進研模試地歴、公民、理科の3教科を計888円で購入すると、
3日後に書き込みのない問題と解答・解説、解答用紙が手元に届いた。