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ミニ解説
そもそもG20って何なの?

 初めてG20サミットの議長国をつとめる日本に、
米国のトランプ大統領や中国の習近平(シーチンピン)国家主席、ロシアのプーチン大統領など
世界のリーダーが集結する。
 G20より歴史がある首脳会議では、
日本を含む先進7カ国(G7)サミットが有名だ。
冷戦時に西側陣営に属し、価値観が似た先進国の集まりだ。
これに対し、
G20最大の特徴は、メンバーが多様なことだ。
 19カ国と欧州連合(EU)で構成するが、
中国やインドのように豊富な人口を抱えて急成長したBRICS(ブリックス)5カ国などの新興国、
サウジアラビアなどの産油国
など様々な背景を持つ国が含まれる。
加盟国の国内総生産(GDP)を合計すると、世界の8割以上を占める。
 G20サミットの源流は、
1999年に始まったG20財務相・中央銀行総裁会議にさかのぼる。
タイや韓国などで通貨安が急に進んだ「アジア通貨危機」がきっかけに
新興国も含んで国際金融システムを話し合う場としてスタートした。
08年秋にはさらに大きな危機が襲った。
米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)を発端に、
世界的な金融危機に見舞われた「リーマン・ショック」だ。
 先進国発の危機でも、その影響は世界全体に及ぶ。
G7だけでなく、力をつけてきた新興国を入れて
危機への対応を話し合うべきだと米国を中心に呼びかけ、
G20の枠組みを使うことに。
参加者を首脳に引き上げて08年11月に
米ワシントンで初のG20サミットが開かれた。
ただ、幅広い国々を巻き込んだ会議だけに、
G7より合意するのが難しいという側面もある。