投稿者tmrowing2004年1月29日
形式: 単行本
同出版社の『レクシス英和辞典』での目玉企画だった「プラネットボード」を取り出し、
更なる解説を加えたもの。従来の辞書・文法書で通説・定説となっている語法を検証する、というねらいで編集されている。
103名のインフォーマントは出身・性別・年齢ともバラエティーに富んでおり資料価値は頗る高い。
(1990年にアルクから『データに見る現代英語表現・構文の使い方』がでていたが、最近のコーパス言語学の成果を踏まえ、それを大がかりにしたものと思えばいいだろう。)
語法研究を志す人には貴重な一冊であろう。編集のねらいに「中高教師の通説に対する(保守的なということだろう)意識を喚起する」というような下りがあったが、
実際に大学生・社会人がTOEICのスコアアップといって730くらいを目指して血眼になって中学高校レベルの文法を再学習しているような現状では、
このような語法のグレーゾーンにスポットを当てて、自らの文法語法意識を喚起しそれを指導に活かすことが重要であるかどうかは疑わしい。
もっと英語ということばの骨格・土台をつくるための文法語法指導とは何なのかをこそ自問すべきだろう。「成果と展望」のコラムこそをより充実させるべきだろう。

文句ばかり言ってるバカ親父らしいレビューwww