鉄ピク別冊の20系特集にある記述

 鹿児島特急の電源車はマニ20形式を使用するため予備車が不足する.そこでカニ22形式の新製は「さくら」用3両の他に「はやぶさ」用1両を加えて
カニ22 1,22 2,22 51,22 52の4両を発注した.「はやぶさ」用は熊本以南の牽引定数に触れるため,落成後一時的にMG装置を撤去して換算重量を
6.0から5.5に下げる処置を行い,DG専用のカニ22形式に変更する.このため7月12日にはMG取り外し要領が作成され,同月2日に落成した日立製の
カニ22 51は大船工場でMG関係機器を取り外しDG電源車に変更された.これは山陽本線全線電化時に両用電源車に復帰できるように配線類は仮
留めされてMG休止扱いになる.
(中略)
 カニ22形式が落成すると予想以上に重たい車体になっていた.空車で59t,積車では63tを超えて64tに近かった.これは重量軽減が思うようにいかず
台枠や鋼体の補強に重量が嵩み,MGやCO2消火装置などの追加機器も加えて予想を超えてしまった.このため3線級の軸重が4軸で63tに制限されて
いるため,荷物室の積載量は3tの能力を持ちながら使用を2tに抑えた.ただしカニ22 51はMG撤去のため荷物室は設計通り3tのままにして,マニ20
形式と運用が組めるようになっている.これで通常のカニ22形式は熊本以南および佐世保線には向かない客車になってしまった.