しかしこの現状に沿った解決策や計画は作られないでしょう。なぜならこの数字は、とても居心地が悪いから。そしてあなたたちは、それを私たちにはっきりと言えるほど十分に成熟していない。

あなたたちは、私たちを失望させている。しかし、若い世代はあなたたちの裏切りに気づき始めています。未来の世代の目は、あなたたちに向けられている。

もしあなたたちが裏切ることを選ぶのであれば、私たちは決して許しません。

私たちはこのまま、あなたたちを見逃すわけにはいかない。

今この場所、この時点で一線を引きます。世界は目覚め始めています。変化が訪れようとしています。

あなたたちが望もうが望むまいが。



気候行動サミットに出席するために、トゥーンベリさんは二酸化炭素排出量の多い飛行機に変えて、ヨットで大西洋を横断していた。

トゥーンベリさんは15歳だった2018年に、温暖化対策を取らない大人へ抗議するために、学校を休んでスウェーデン議会の前に座り込む「学校ストライキ」を始めた。

彼女の主張に世界中の若者たちが賛同。たった一人で始めたストライキは各地に広がった。

賛同者はどんどん増え、国連気候行動サミット直前の9月20日に世界各地で開かれた「グローバル気候マーチ」には何百万人もの人たちが参加して、温暖化の取り組みの遅れに抗議した。 

「(左) 2018年に一人で抗議運動を始めたトゥーンベリさん。(右)2019年「グローバル気候マーチ」に参加した人たち」  

1年で世界を大きく変えたトゥーンベリさん。

16歳の彼女に「成熟していない」と言われた大人たちは、変わることができるのだろうか。