もうちょっとだけ続けるよ。



Nの子は緊張しているのか、表情が硬い。

僕はにっこり笑って口だけ動かして


(ありがとう)


を伝え、少しだけ笑った。


男の子、幸太君っていうんだけど(ちょっと変えてるよ)はなにやらポケットを探り出した。


シャツがズボンから出て、お腹が見えちゃってた。
サスペンダーがズボンをつり上げプレーしてた。

女王様も真っ青だーよ。



ようやく探していたものが見つかったようで、体勢を立て直す幸太君。


その手には、少しクシャッた便せんが握られていた。
押しつけるように便せんを渡すと、幸太君は逃げるようにNの元に帰っていった。

甘えん坊の幸太君は、Nに抱きついて頭をやんやんしてた。


「緊張しちゃったねぇ、ドキドキしたねぇ。」

って言ってるような気がした。
そのなで方にお母さんを感じた。