産み分けが人権問題であると論ずる前に、現在の日本の財政状況を考えてほしい。
現在日本は国、地方自治体を併せ1000兆円という天文学的な借金がある。
しかもこの数字は金利を含めれば一秒何億という単位で膨らんでいる。
そんな状況下の日本で支出を少しでも削減しなければならないことは当然である。
例えば障害者一人を一体何人(何人分の税金により)で支えなければならないのか?
直接支払われる様々な補助金以外にも施設の維持運営費、職員の人件費などかかる経費は多い。
これはすべて納税者による負担である。障害も不可抗力によるものは仕方がないが、防げる可能性が
あるのなら出来るだけ防ぐべきではないか。もちろん補助金などを受けずに自費で養育されるという方は
別である。そうした人たちは自分たちの意思で決めればいい。その意思のもとに産まれたダウン症の人なら、
喜んで社会の一員として受け入れたいと思っている。関係者はよく「先進国の中で日本の福祉行政は遅れている」
とか「先進諸国と比べて恥ずかしい」と言った発言をするが、世界194ヵ国の現状をみてほしい。
日本は遥かに恵まれている。現実は障害者の待遇が悪いのではなく日本人の生活レベルが高いのだ。
世界の大半の国の人たちは健常者であっても、あなた方より遥かに少ない所得と劣悪な労働環境、
食生活、医療、住居のもとで生活をしている。
日本は資源の無い国、努力と知恵で今の生活を維持していかなければならない。
その為にはまず借金を少しでも少なくし、技術や人の育成に力と予算を注がなければならない。
そうしていかなければ日本とて世界の発展途上国と同じ生活が待っているのだ。
検査を強要するつもりない、しかし自分の判断には自分で責任をもってもらいたいと思う。
私たちとて生活は大変なのだ。正直なところ、言い方は悪いが人の面倒をみるほど余裕がない。
とどのつまりそれが全てある。