「怠けて怠けて怠け続けた人生を送ってきた者が最後の最後に自分の人生にケジメをつけるならともかく、よりによって公金にたかるという逆襲」
  (杉山富昭 尼崎市公務員・さすらいグループ自治体法務研究者)

生活保護法批判論 | 2006.06.28 Wednesday 19:58

 北九州市の生活保護行政は、全国の模範となっているようですし、私もしばしば
職場で「北九州方式」を導入すべきだと主張していますが、誰も聞いてくれません。
だから尼崎市はいつまで経っても生活保護率が県内1位のまま突っ走っている。
北九州方式がなぜ支持されるべきかについては、以前にも書いたように、現行生活
保護法が国賊法と化しているからです。怠けて怠けて怠け続けた人生を送ってきた
者が最後の最後に自分の人生にケジメをつけるならともかく、よりによって公金に
たかるという逆襲をすることを奨励しているからです。北九州市の取組は、それに
真っ向から戦っていると評価できるのです。北九州市の市民・納税者はもっと評価
をしてあげるべきでしょう。

 福祉関係者などの中には、冒頭に紹介した餓死事件や年間3万人の自殺者を引き
合いに出し、生活保護制度の拡充を主張する売国奴のような者もいるようです。し
かし、自殺者の数と生活保護が厳しいということの間には、因果関係などないと言
えると思います。つまり、自殺などをする人と生活保護を受ける人たちでは、層・
カテゴリーが異なると言えるのです。北九州市の生活保護行政が厳しいのは、こう
したことを現場ならではの感覚で理解しているからだと思っています。それゆえ、
数件の特異な事例を引き合いに出して、これを殊更強調し、せっかく長年に渡って
実績を積重ねてきた北九州市の血のにじむような努力を水泡に帰すようなことは絶
対にするべきではないのです。