「1番の成績」と指導教授も太鼓判

さらに発展して羽生が考えていたのが、モーションキャプチャ技術をフィギュアスケートのAIによる自動採点に生かすこと。

「たとえば、フィギュアスケーターのなかには、回転が足りないのに、4回転に見せかけるような、ごまかしがうまい人もいるようで。
高度な技だと、審判が完全に正確なジャッジをできていないときもあるみたいなんです。
羽生さんは“見えないところでごまかして跳ぶといったことも行われているけれども、それはよくない”と言っていました」

ルール違反でも審判がOKといえばセーフ、と考えるスポーツ選手もいるものだが……。

「“それじゃいけない。ちゃんと規定があるんだから、それを順守して試合に臨んでほしい”と」

史上初の4回転アクセルを目指す羽生としては、“ずるジャンプは許せない!”という気持ちは誰よりも強いのだろう。

こうした“正義の魂”が込められた研究は、卒業論文として7月に書き上げられた。