NHK杯で再燃したフィギュア界の根深い確執「羽生結弦ファンvs.高橋大輔ファン」

<「気持ち悪い」「格が違う」と攻撃>


「かつて高橋選手がシングルで日本のエースだった頃、羽生選手はそれを脅かす選手として登場しました。そのため高橋選手のファンは、自分たちの“推し”の地位を奪おうとする羽生選手に対して敵視と言ってもいい厳しい目を向けました。
『気持ち悪い』『格が違う』と、誹謗中傷に近いレベルの発言も日常茶飯事。他の選手に対してはそこまで攻撃しなかったので、実際には羽生の実力を脅威に感じていたのでしょう」

 羽生が高橋に追いつき、そして成績の上では優位がはっきりしていくなかで羽生への「攻撃」は過熱していった。

 有名なのは2012年の全日本選手権の“ブーイング事件”。ショートプログラムで羽生がトップに立ち、高橋がフリーで追い上げたが届かず優勝は羽生の手に。その大会で、羽生に対して一部ファンからブーイングが出たのだ。

「基本的にフィギュアスケートのファンは、自分の応援している選手以外にも拍手を贈る人が多く、ブーイングが起こることはほとんどない。それだけに、羽生へのブーイングが響いた瞬間、会場は騒然となりました」