続きです。

Q、オリンピックの雰囲気は他の大会と比べてどうでしたか?

A、注目度がすごいですね。1つ1つが違う。体育館入っただけでも「お〜すごい!」と思うし。
全部面白かったです。4年に1回だし、そこにかけてますから。しかも、活躍できたんで、
普段の試合よりも達成感はありましたね。

Q、団体での金、個人での銅と2つのメダル。どちらが思い出深いですか?

A、団体のほうがみんなで喜べるじゃないですか。合宿でもみんなで話し合い、いろいろな智恵を
しぼって『金』を獲ったので嬉しかった。みんなで喜べたし、分かちあえるのは団体競技の良さですね。

Q、鹿島選手や冨田選手はマック体操クラブの後輩ですが、今はどんな関係ですか?

A、年は3つくらい下なんですが、本当みんなしっかりしていて、自分の考え方とか持っているし。
ここまでくれば後輩みたいな感じではなくて、同僚にちかいですね。体操は自分との闘いですから。
いろいろなことを話し合って、「こうしたらいい」「ああしたらいい」とお互いにアドバイスし合って
います。鹿島や冨田を見て、自分もやらなきゃと思うし。オリンピックの時も鹿島や冨田が先にメダルを
獲って、頑張っているのを見て、「ここで俺もいかないと!」という思いはありましたね。

Q、シドニーオリンピックに選ばれなかったことが、どういう風に活きてますか?

A、シドニーの頃は1年1年ごとに考えていたんですよ。4年後を考えてなかった。
その場しのぎだったんですね。「今年の成績がよければ」という風に考えていました。
だから、2年目くらいにNHK杯で優勝して、そこで満足してしまったんです。
シドニーの後はアテネオリンピックに向け4年後を見据えて、1年1年を意識して
やるようにしたんです。シドニーで選考を外れたことで、4年後にピークを迎えることを
考えて、アテネに向かえたのだと思います。

Q、北京オリンピックに向けて心がけていることは?

A、やはりモチベーションの部分です。団体の金は本当に嬉しかったのですが、まだまだ
上はありますからね。それに満足しないよう、常に上を目指していきたいです。
落ちるときはアッという間ですから。高い意識を持ち続けられるよう、心がけています。
鉄棒で銅メダルも、まだ2つも上があるし、個人総合でも失敗しているので。

Q、今、尊敬している人はいますか?

A、徳洲会の徳田虎雄理事長を尊敬しているんです。自分のためでなく、みんなのために
病院を造ってきた方で、考え方が本当すごいんです。『二兎追うもの一兎も得ず』という諺が
ありますが、「二兎を追うものは、三兎でも四兎でも追え!」というように、無駄な努力でも、
無茶苦茶な努力でも、何でもやれ!という考え方。意識が高いんです。体操にも無駄な努力なんて
ないんで、通じるものがあります。

Q、体操を通して社会に還元していきたいものはありますか?

A、アテネオリンピック前までは「人のために」なんて考えてなかったのですが、
金メダルを獲得した時、みんな感動してくれて「自分もツラいけど頑張ろうと思いました」
「米田選手が活躍するたび、私も受験を頑張れる」というようなメールをたくさん
いただくようになりました。そういう風に思ってくれる人が増え、今は夢を与えられるような
立場にいるので、これからも成績を残し続けて、見ている人たちを元気づけられるように
頑張っていきたいと思っています。



以上です。
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