今晩放送の決勝戦は、予告映像から3選手とも緊迫した雰囲気が
伝わってくることからもお分かりのように、番宣の「最後の最後まで
分からないハイレベル大波乱試合!」の様相を呈している。小池とスル
ギが出場するとはいえ、Pリーグ四美神には遠く及ばずでビジュアル
面では物足りないかもしれないが、試合内容では期待を裏切られる
ことはないだろう。ただ、気になるのは「ハイレベル」と「大波乱試合!」
、一見したところでは相容れない要素が並んでいることだ。ファール、
ガター、まさかのイージーミスといったパターンであれば、制作サイド
はそこを魅せ場として、番宣のお得意のフレーズ「驚きの結末とは?」、
「最後に待っていたのは?」といった形になるはず。私は「大波乱試合!」
の正体は、終盤で3選手全員の取りこぼし、あるいはオープンフレーム
での逆転優勝であろうと予想する。何にせよ10フレ勝負なのは間違い
ないので、仮説はその程度にとどめ、予告映像の解析に注力したい。
実際の投球順はスルギ→小池→松永のところを、松永→小池→スルギ
と登場順を入れ換えている。小池を印象の薄い2番目に据え置いたま
ま、松永とスルギを入れ換えたことを、皆さんには頭の片隅に置いて
いただきたい。松永は左のレーンで中盤、小池は右のレーンで終盤、
スルギは左のレーンで後半に差し掛かるシーンである。一般的には、
決勝戦の直前に試合をこなした松永とスルギが、決勝戦まで間が開
いている小池よりも有利と考えられるが、松永とスルギのボールは、
いずれも準決勝第二で投げたボールと違っている。つまり、ボール選択
に悩んで決勝戦に臨んでいるか、あるいは前半のボール選択が不調に
終わり、ボールを変えたかのいずれか。小池とのアドバンテージ差は、
無視して予想を進めよう。

(つづく)