今回は久保田の本戦初登場回であり、久保田を印象づけるのは当然の
事なので、予告映像の登場順は分析要素から外す。全員が序盤から
前半のシーンで、名和とスルギは右のレーン、久保田は左のレーンを
投球している。予告映像で大きなヒントとなるのが、小川アナの実況だ。
名和には「行ったぁ!強いボールだ」。スルギには「逆襲なるか」。久保田
には「さあどうか。うぉー」。勘の良い方はここでピンと来たことであろう。
先に述べた番宣の分析の中で、私が頭に置いてほしいといった試合展開。
「逆襲なるか」という実況があったスルギが出遅れているのだ。となれば、
スルギの10フレ大逆転というシナリオが大きく浮上してくるのだ。では誰を
大逆転したのか。名和と久保田の両方に可能性がある。しかし久保田は、
名和の投球の際も、スルギの投球の際も、表情が硬い。公式戦での久保田
は、好調、不調の波が激しく、不振に陥ると立て直しが効きにくいタイプの
プロである。昨年の全日本女子では、松永と寺下を撃破しながら、優勝決定
戦では序盤で波に乗れないところを、姫路が女王のオーラを久保田に当て
つけ、久保田は精神面で追い込まれてローゲームで敗れ去ったという、
精神面での脆さも露呈してしまった。そこに輪をかけて久保田の苦戦を
予見させる材料が、先週放送の上國料萌衣のコーナーでの久保田の紹介。
Bグループ1回戦終了直後に収録されているので、その結果を知ったうえ
での収録。すごく緊張していたと口にし、今シーズンの目標は「見ている方
の印象に残るプレーがしたい」と、優等生的というか、むしろ物足りないコメ
ントとなっている。久保田の目線に注目すると、TVカメラにちらちらと視線を
送っているように見えるが、アシスタントが用意したカンペを確認している様
がうかがえる。そして終わり際、画面の左上に「久保田彩花プロは1回戦B
グループに登場!」というテロップがある。こうした登場回のを予告するテロ
ップが出ていたケースは、私は過去には記憶がない。制作サイドとしてBグ
ループに登場することをあえて強調する意図、そして物足りない今シーズ
ンの目標をカンペ通り読まされたとすれば、答えは導き出される。Bグループ
放送回を見逃すと、しばらく久保田にはお目にかかれない。そう、久保田は
緊張のあまり自分本来の投球が出来ず最下位。次回出場停止となったのだ。
となれば、残る名和とスルギの勝者、すなわち準決勝進出者を導き出すの
は機械的作業。序盤から波に乗れて、1位濃厚だった名和が、10フレで
スルギに逆転を許す大波乱。スルギ、名和、久保田の順でBグループは
戦いを終えたのだった。


華々しく幕開けした第11シーズン
百花繚乱のPリーガー達がパフォーマンスを繰り広げる傍らで
第3回Pリーガー発掘オーディションの話題が  大きく打ち出されている
そして  JPBAが正式に対外発表した
2020年以降の公式戦での投球補助具使用禁止令
Pリーグも  日本女子プロボウリング界も  大きな転機を迎えようとしている

抜群のルックス  日本への優れた適応力   3回のPリーグ優勝歴
不動のレギュラー  キムスルギにも  変革の波が忍び寄る
村田修一が戦力外通告され   和田彩花がアンジュルムを卒業する
今の日本   過去の常識は通用しない


スルギ    2.0
名和     2.1
久保田    3.7