そして問題のCグループ。実際の投球順と登場順は同じで、酒井→
姫路→スルギの順。しかし姫路がジャパンオープン3位の余勢を
かって収録に臨んでおり、姫路が最下位とは考えにくい。全員が右の
レーンで、酒井は前半、スルギは中盤のシーンである。注目したいの
はスルギのシーン。表情は険しいが、「行けっ。よしっ!」と小さくつぶ
やき、小さくも力強く拳を握る。これはスルギが中盤で戦闘モードに
入っているとみていい。今回のスルギのユニフォームは、所属先の
相模原パークレーンズが受注生産で販売するスルギオリジナルユニ
フォーム さくら。スルギ自身がデザインアイデアを出しており、スルギ
のモチベーションは相当高いのは容易に想像がつく。そして見逃しては
ならないのは、スルギが投球動作に入った瞬間、姫路が覗き込んで、
スルギの投球を一瞬凝視にかかっているのだ。女子プロNO.2の
実力者姫路が、韓国女子プロボウリング界でも実績のないスルギの
攻略法を掴みにかかっているのは、勝利へのあくなき執念の現れ。
スルギの見切れに映る姫路の表情が追い込まれている様子もない
ことから、中盤の段階で仮にスルギに遅れをとっていたとしても、まだ
心に余裕はあるようだ。となれば、姫路のシーンに目を移したときに、
順位予想は一気に進む。藤井アナの「集中した・・・どうか、来たあ!」
の力強い実況。そこに同時に被さる解説の「来たあ!」。完璧なストラ
イクの直後に見せた姫路の抑え気味の笑み。勝負所で狙い通りの
ストライクを決めたのは、おそらく後半のシーンであろう。番宣にキー
ワードがないということは、Cに波乱はない。狙い通りの投球ができる
モードに入った姫路に、スルギは離されるばかり。不調を引きずって
臨んだ酒井は精彩を欠き最下位。姫路の1人旅となったCに単独放送
は不要。Bを巻き添えにダイジェストで十分だ。


若手女子プロボウラーの多くが憧れ  尊敬の的とする姫路
しかしPリーグDVDでは  姫路が期待して指名した若手実力派たちが
ことごとく萎縮して  力を発揮できない
姫路は虚構のリーダーなのか  裸の女王様なのか
そう揶揄する向きに  私は一つの答えを出そう
憧れと尊敬は違うから

競技の世界  勝負の世界  戦場では
戦う相手の戦術と実力を   嫌がおうにも  間近に思い知る
姫路に憧れる若手は   姫路の良さを知る
姫路を尊敬する若手は    姫路の奥底にある凄みを合わせ知る


姫路    1.5
スルギ   3.4  
酒井    4.0