ようやく18ホールが終わり、同伴者達は逃げるようにピンから離れた
顔見知りなんだろうか、荒れた同伴者へ、慰めるように囲みながら歩いていった
その背中を見ながら彼の瞳に火が灯った、まるでスイッチが入ったかのように
ニマーーっと口角を吊り上げながら、ピン方向へ振り向いた
そして
「また1人勝った」
と呟きながら、スコアカードの同伴者の名前が消えるほど×印を付けた
そのスコアカードは、彼の部屋に飾られるだろう
「煩悩を叩いちゃ駄目だよ、ふふっ」
誰も居なくなったカートへ行き、精算を済ませ消えたのだった、、、