泣いたい〜わくん

とある市役所の中に、い〜わくんが住んでいた。い〜わくんはずっと人間と仲良くなりたいと思っていた。

そこで、「心のやさしいゆるキャラのうちです。どなたでもおいでください。おいしいお菓子がございます。お茶も沸かしてございます」

という立て札を書き、名古屋市に立てておいた。

しかし、人間たちは疑い、誰一人として岩倉市に遊びに来ることはなかった。

い〜わくんは非常に悲しみ、信用してもらえないことを悔しがり、終いには腹を立て、せっかく立てた立て札を引き抜いてしまった。

一人悲しみに暮れていた頃、友達の岩間がい〜わくんの元を訪れる。い〜わくんの話を聞いた岩間はあることを考えた。

それは、「岩間が岩倉市で大暴れをする。そこへい〜わくんが出てきて、岩間をこらしめる。

そうすれば人間たちにもい〜わくんがやさしいゆるキャラだということがわかるだろう」という策であった。

しかし、これでは岩間に申し訳ないと思うい〜わくんだったが、岩間は強引にい〜わくんを連れ、人間達が住む岩倉市へと向かうのだった。

そしてついに作戦は実行された。岩間が岩倉市の子供達を襲い、い〜わくんが懸命に防ぎ助ける。

作戦は成功し、おかげでい〜わくんは人間と仲良くなり、市民達はい〜わくんの家に遊びに来るようになった。

人間の友達が出来たい〜わくんは毎日毎日遊び続け、充実した毎日を送る。

だが、い〜わくんには一つ気になることがあった。それは、親友である岩間があれから一度も遊びに来ないことであった。

今市民と仲良く暮らせているのは岩間のおかげであるので、い〜わくんは近況報告もかねて岩間の家を訪ねることにした。

しかし、岩間の家の戸は固く締まっており、戸の脇に貼り紙が貼ってあった。

それは「集団ストーカーのことを広めるビラはいりませんか 集団ストーカーキチガイの群れです みなさま、いちにちお気を付けてお過ごしください」

という岩間からの置手紙であった。

い〜わくんくんは黙ってそれを2度も3度も読み上げ、涙を流した。