僭越ながら

■タイトル
白の雪と古の魔女
■作者
おっぎー
■ジャンル
長編RPG
■URL
ttps://freegame-mugen.jp/roleplaying/game_4993.html
■ツール
RPGツクールMV
■プレイ時間
ノーマルモードで約10時間
■感想
「忌み者」となった少年シロとその姉ユキナの足跡を描いた長編RPG。
OPデモとエンディングの流れを除き、ほぼデフォルト素材のみで作られている模様。
特長として、マップの作り込みが非常に丁寧であること、
アイテムの一つ一つに緻密なテキストが設定されており、入手したアイテムの説明を
一通り読み込むだけでも面白い。ストーリーもOPからしてダイジェストだけあってのめり込む
ほどではないが、全体的に儚げで幻想的な雰囲気の作り方が上手いことが挙げられる。

難度は、Very Easy、Easy、Normalの3つから選択可能で、オススメ難度はNormalと
されているが、これは罠。素直にVery Easyを選択した方がよい。いや、するべき。
「RPGらしいRPG」を目指して作ったらしいが、Normalだとレベル上げがほぼ強要される上に
「武器強化」システムがガンで終盤の武器強化はドロップアイテムに依存してしまっている。
戦闘結果の評価システムによるドロップ率アップ措置はこれらに対する刺激になるが、
ただでさえやたらと高いエンカウント率と相まってテンポが悪く探索時は邪魔でしかない。
更にアイテムや魔法の効果が不明瞭な上に回復アイテムの効果が異様なほど低い、
序盤にこそ使用頻度の高い休憩施設のジングル・暗転が異様に長いなど心折設計。

「主人公がしゃべらない」DQ型の特性を活かせているとは言い難く、雰囲気自体はよいが
細かな粗も目立つ。そもそもなぜOPをダイジェスト形式にした・・・

全体の作り込みや雰囲気がよいだけに細かいところでの心折設計が悔やまれるが、
Very Easyを選ぶことに躊躇がなく、細かいことを気にせず雰囲気を楽しめる人にはお勧め。