大男は鼻歌を歌いながらバンのトランク開け、トランクの中からポンプアクションショットガンを取り出す。
 ポンプアクションショットガンの銃身を見つめ、片目を瞑ってポンプアクションショットガンを構える。
 大男は麻里亜に振り向き、ポンプアクションショットガンに弾を装填してゆく。
 僕はバンのトランクに凭れて咳き込む。
「やめろ。麻里亜に手を出すな……」
 僕はポンプアクションショットガンに手を伸ばして、ポンプアクションショットガンの銃身を掴む。
 大男は僕の手を払いのけ、片手でポンプアクションショットガンの銃口を僕の顔に向ける。
「邪魔をするなら撃つぞ。顔に風穴を開けたいか?」
 僕は黙り込んで、大男から顔を背ける。
 大男は勝ち誇った様に喉の奥で笑い、ポンプアクションショットガンを肩に担いで麻里亜の元へと向かう。