isuta おひつじ座

3/21〜4/19| 占い師 : SUGAR

脳から免疫へ

目に見えない結びつき
今週のおひつじ座は、「ビヤホール椅子の背中をぶつけ合い」(深見けん二)という句のごとし。あるいは、自然と力を抜いて、大いなる協調を手に入れようとするような星回り。

杯であれ、本音であれ、ぶつけ合える相手を持てることは幸せだ。それものどの渇きを癒す場をそんな相手と共有できるならば尚更だろう。椅子の背中がぶつかりあっても、それすらも嬉しいというくらいに。

昼から飲むビールは最高だが、それは昼の勤めを放棄するという犠牲のもとにあるということも忘れてはならない。ただ、その犠牲を払う価値は確かにあるのだ。

昼の勤めから解放された者は、明るい明晰な理性や強固な自我の輪郭のもとでは決して得ることのできない、周囲との目に見えない結びつきや幽かではあるが確かな支援に目が開かれていく。

今週はそんな精妙なるもうひとつの現実領域のなかで、新しい生き方の感覚をつかんでいくことになるでしょう。

風邪をひくと自分がわかる/かわる
深層や核心部分が変わっていく時というのは、得てして一見停滞しているように見えるものです。たとえば、風邪をひいた時なんかがそのいい例でしょう。
頭はボーっとして、労働の生産性は著しく落ちていき、なんだか蚊帳の外に置かれてしまった気分になる。お医者さんは、発熱は体に入ったウイルスを免疫が撃退している証拠なのだと言いますが、これは一体どういうことなのでしょうか?


「しかし、ここではっきりしたことは、個体の行動様式、いわば精神的「自己」を支配している脳が、もうひとつの「自己」を規定する免疫系によって、いともやすやすと「非自己」として排除されてしまうことである。
つまり、身体的に「自己」を規定しているのは免疫系であって、脳ではないのである。脳は免疫系を拒絶できないが、免疫系は脳を異物として拒絶したのである。」(多田富雄、『免疫の意味論』)