ホンダは不義理をしないために、あえて見え透いた建前を押し通す会社。英国がEU離脱を決めた直後、ホンダは英国工場の閉鎖を決めたが、それはEU離脱とは無関係と断言していた。

今回のF1撤退もそうだろう。もしかすると少し前の、フェルスタッペンとの話し合いも関係しているのかもしれない。彼はその話し合いの後、おとなしくなった。

もしその話の内容と、今回の撤退発表とに齟齬があったなら、フェルスタッペンは激怒している筈だが、そうは見えない。
だとすると、話し合いとは撤退の筋道を説明したとみるべきだろう。ホンダが身を引けば、レッドブルは、メルセデスかルノーエンジンを手に入れられる。そしてフェルスタッペンは戦闘力の高いマシンで頂点を目指せる。そんな話だったのではないかと想像してしまう。

恐らく撤退することが、自社だけでなく周囲の利益にもなると判断したのだ。パブリックコメントには恐らく意味はない。大人の事情って訳だ。だから、そこに噛みつくことに意味はない。