>>237
では、繰り返しているだけか?というと、そうでもありません
種の絶滅までは歴史や文化、科学や芸術などを生み、子孫に受け継がせていきます
元は無かったものですから、ゼロから生まれて何かを生み出して残しているわけです

もしも、その種が絶えても、別の種が…その世界を使って生まれ、死んでを繰り返して
また違う何かを生み出して死んでいく
遺跡や化石でも石油でも何でもいいんです

また、ただの死滅、絶滅に終わらず
その記憶が集積されていると考えられているのがアカシックレコードです
死んでも受け継がれていく記憶と知識と経験
始祖アダムの象徴であるカヲル君や綾波レイは、それを体現していますよね

ゲンドウは前回、強引で傲慢な手段で自らがアダムになろうと画策し、身を滅ぼしましたよね
ユイはシンジと同時にリリスと初号機と一体になり、人類が生きた証、墓標の十字架になりました
母からもらった命で人類の代表者になり、自らの神化よりも
人類がやり直す、他人と分かり合える世界の可能性に賭けた選択を行いました

シン・エヴァンゲリオンでもゲンドウはアダムを目指します
でも私利私欲や傲慢さではなく、自己犠牲による生け贄になるつもりです
最初の男女、始祖アダムとリリスからの完全な補完
人類の罪を償う贖罪と息子、シンジと同世代のアスカたちの未来の為に
悪役になり、犠牲になるつもりです
それが結果的に人類を救い、
ユイもゲンドウも赦される、みんなが幸せになれる道に繋がるんだと思います

カヲル君やレイも始祖ではなく、重荷から解放されて、人として自由に人生を歩める
そんな可能性もありますね

エヴァンゲリオンのテーマは他人と分かり合える世界や距離感、人生観だけでなく
ミサトさんが旧劇で言っていたように
神にすがって祈って生きるよりも…自分が自分らしく精一杯生きて死ぬ
そこだと思います