シンジ「その日、セカイは変わった」
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▫??あらすじ
第7使徒イスラフェルに対するユニゾン作戦展開から数日後、授業で使用している端末に一通のメールが届いた。
開いてみると恵まれない子供達へのボランティアだという。
不審に思いながらも解答を進めていくのだが……。
アンケートをきっかけにシンジの人生が大きく変わることとなる。 【ミサト宅 シンジの部屋】
・ご意見をお聞かせください
この度は、恵まれない子供達への募金サイトにアクセスしていただき、誠にありがとうございます。
簡単なアンケートにお答えいただきますと、支援団体に寄付させていただきます。
次へ、をクリックしていただくとアンケートが開始されます。
シンジ「――連絡メールだと思ったけど、違ったみたいだ。えっと、恵まれない、子供達か……よし、少しやってみようかな。どんな内容なんだろう……?」カチカチ
設問にお答えください。該当するお答えのチェックボックスをクリックしていただくと、画面が自動的に切り替わっていきます。進みますか?
シンジ「ここで、クリックしたらいいのかな」
1.あなたの性別をお答えください。
シンジ「お、でたでた。男、と」カチ
2.あなたの年齢をお答えください。
シンジ「10代だね」
3.あなたは今、好きな人はいますか?
シンジ「えっ? うーん、いないから、あれ? YESしかチェックボックスがない……? まぁ、ただの質問だからなんでもいいや」カチ
4.好きな人は同級生ですか?
シンジ「今度はYES/NO両方ある。でも、いないってないから答えようがないんだよなぁ……適当にYESで」
5.好きな人がいる。と答えた方に質問です。どのようなところに惹かれましたか? 該当する項目をお選びください。
シンジ「ひとつしか選択肢なかったじゃないか。それとも僕が見落としたのかな……」 ・気立てがよかった。
・落ち着いてる雰囲気がよかった。
・優しいところがよかった。
・見た目がタイプだった。
シンジ「うぅん、どれにしてもいいけど、僕が付き合うとしたら……いや、そんなの考えるだけ無駄だ。僕を好きになってくれる人なんかいるわけないし。見た目にしておこう」
6.あなたは、願いが叶うとしたら、その子と付き合ってみたいですか?
シンジ「……まただ。またYESしか選択肢がない。どうなってるんだこれ? 見落としがあるようなインターフェイスじゃないのに」
以上で質問は終了です。
あなたのご協力に感謝します。碇シンジさん。 シンジ「えっ? なんで、僕の名前ーー」
尚、このコンピューターは20秒後に自動的に爆発します。端末を窓から投げ捨ててください。
シンジ「えぇっ?」
カウントスタートします。20、19、18――。
シンジ「いきなりブルースクリーン……って、ウィルスサイトだったの!?」
13、12。
シンジ「ノートパソコンから煙? ……あつっ!? そんな、まさか……」
自爆までテンカウント、10、9――。
シンジ「ケースが溶けてきてる……!? この端末、学校でも使うのにっ!!」ガシッ
――……ドォオンッ!!
シンジ「……っ! ぐっ! ……いっつつ〜。咄嗟に投げだけど、ほんとに爆発するなんて」
ミサト「シンジくんっ!? 今の音はなに!?」ドタバタ ガララッ
シンジ「いててっ……」
ミサト「……部屋の中に手榴弾でも投げ込まれたの?」
シンジ「なんでこうなったのか、さっぱり」
アスカ「うわっ、なによこれぇ……あんた、変な体勢で転がってなにしてんのよ……」 【リビング】
ミサト「シンジくんがアンケートに答え終わったらポップアップがでたのね?」
シンジ「はい。それからあとは、その通告通り20秒後に爆発しました」
ミサト「エヴァパイロットを狙われた……にしてもやり方がまわりくどすぎるか」
アスカ「そもそも端末を爆破とかありえる? どぉ〜せむっつりスケベだからアダルトサイトでも見てたんでしょ?」
シンジ「そんなわけないだろ。嘘をつく必要なんてないよ」
ミサト「やめなさい、二人とも。とにかく、私は確認の為、ネルフ本部へ向かうわ。マンションには、警備を数名つけておくから。シンジくんとアスカは何も心配しないで」
アスカ「アホくさ。私はバカシンジみたいに引っかからないわよ」 ミサト「あ、そうだ。シンジくん、URLは確認した?」
シンジ「いえ、たまたま開いたメールからですから覚えてません。あの、遠隔操作で爆破なんて可能なんですか……?」
ミサト「普通に考えれば難しいわね。アンケートに答えるように誘導され、答え終わるのが合図となるようにあらかじめ仕組まれていたのかもしれない」
シンジ「あ……」
アスカ「やっぱりあんたがまぬけなだけだったんじゃない」
シンジ「そんなっ!? そんな、言い方しなくたっていいじゃないか……」
アスカ「ふん。だったら問題を起こさないでよね」
シンジ「僕だって、起こしたいわけじゃないよ!」
アスカ「ほんっとにガキね。結果が全てだっつってんのよ。犯罪をやるつもりがなかった、そんな言い訳が通るなら警察なんていらない」
ミサト「はぁ……そこまでにして。……今夜は、はやめに寝なさい。シンジくんは私の部屋を使っていいから」
シンジ「すみません」
アスカ「よかったわねぇ〜。女の部屋で寝るからって下着を漁ったりするんじゃないのぉ?」
シンジ「いい加減にしろよ! するわけないだろ!」
ミサト「今のはアスカが悪いわ」 チラ
アスカ「ちっ、なによ。シンジばっかり」プイ
ミサト「今夜は帰らないと思うから。それじゃ、もう行くわね」 【一時間後 リビング】
シンジ「はぁ……どうしてこんなことになったんだろう」
ペンペン「クエ〜」
アスカ「あれぇ〜? ねぇシンジぃ〜、買っておいたコーヒー牛乳知らなぁ〜い?」 ゴソゴソ
シンジ「それなら、冷蔵庫に」
アスカ「ん? ……なに? まだ座ってうなだれてたの。いい加減切り替えなさいよ、うっとうしい」
シンジ「色々迷惑をかけたら申し訳ないって思うのは当然じゃないか」
アスカ「あいかわらず内罰的ね。そういう時は、爆弾を仕組んだやつが悪いって開きなおんのよ」
シンジ「そんなに、簡単じゃないよ」
アスカ「ぐちぐち悩んでるよりずっとマシじゃない。はぁ〜〜ったく、そんなんだからあんたはダメなのよねぇ〜」 シンジ「そうなの、かな……」
アスカ「はっ、呆れて開いた口が塞がらないわ。女にここまで言われて悔しいとか思う気持ちが先にこないわけぇ?」
シンジ「思ったって、口でかなわないじゃないか」
アスカ「ぷっ、なによ、諦めてんの?」
シンジ「僕だって、ちゃんとしてるつもりなんだ」
アスカ「ひとりよがりで?」
シンジ「うるさいなぁ。もういいだろ。アスカはどうでもいいとか言っておきながら僕に文句ばかり言ってくるじゃないか」
アスカ「あんたがあまりにも情けないからよ。見ててイライラすんの!」ビシッ
シンジ「よくわかってるよ。僕だって、うまくやりたいって思ってるんだ」
アスカ「無理ね」 シンジ「な、なんでアスカにそこまで言われなくちゃいけないんだよ!」
アスカ「根本的な問題よ。僕だって僕だってばっかり。あんたは悪いと思った、で? うまくやろうとしてるってなにを?」
シンジ「それは……もっと、要領よく、前向きになれるように」モゴモゴ
アスカ「そこがズレてるのよ。いい? 開きなおるにしてもそれだけじゃただのクズ。人間、なにをやるかで価値が決まる」
シンジ「そうだけど」
アスカ「前向きになったら? その先は? とりあえず目先のことしか考えてないからすぐ壁にぶち当たる。そしてまた悩みだすんでしょ」
シンジ「……」
アスカ「ほぉ〜ら、またダンマリ。癖ってのは、簡単に治るものだったら苦労しないのよ。あんたはそこを理解してない」
シンジ「そうかもしれないけど」
アスカ「断言してやるわ。あんたはそう。悔しかったら私を見返すぐらいの根性見せるのね」 【ネルフ本部 ラボ】
リツコ「まったく、こんな夜中に叩き起こされるなんて思ってもみなかった」
ミサト「ごみ〜ん。今度なにか奢るからさ」
リツコ「ミサト? いつもそう言うけど奢ってくれたの大学の学食以来ないのわかってる?」
ミサト「そうだったっけぇ?」
リツコ「ふぅ……。それで? これが爆発したというノートパソコンの残骸?」
ミサト「人を使ってできるだけ集めさせたけど、かなり粉々になっちゃってるのよね〜」
リツコ「 HDDもこの破片の中のどれかなの?」
ミサト「でへへ。たぶん」
リツコ「帰るわよ」 クルッ
ミサト「ちょ、ちょっと待ってよう!」 ガシッ
リツコ「パソコンの仕組みぐらい理解しているものだと思っていたけど。どうやら私の見当違いだったようね。義務教育からやり直したら?」 ミサト「わかってるってぇ! だけど、その、リツコならなんとかならないかなぁ〜って」
リツコ「この有様で復元できるわけないでしょ。爆発物のデータは?」
ミサト「あ、それはこっちです、どーぞ」
リツコ「……」ペラ
ミサト「マイクロチップ型の爆弾だと確認されたわ。シンジくんのパソコンにいつ細工したのかしら」
リツコ「素人には手に入らない代物ね」
ミサト「となると、潜入したスパイ? プロの仕業ってわけか」 リツコ「わかるのはそれぐらいね。証拠隠滅まで完璧だもの」
ミサト「また、接触あると思う?」
リツコ「なんとも言えない。必要な情報が揃ったのならないのかもしれないし、そうであってもあるとは断定はできない」
ミサト「うーん、相手が見えないし。なにより、犯人の目的がわからないのよねぇ。ちょっと、不気味、かな」
リツコ「チルドレンに対して警護レベルを引き上げることを提案します」
ミサト「なぜ?」
リツコ「質問の内容がアナグラムだと仮定することもできるし、好きな相手を特定する為に接触してくるかもしれない」
ミサト「まっさかぁ? 本気でシンジくんの好きな子の情報を知りたいってわけ?」
リツコ「内容を額面通りに受けとるとそうなるわね」
ミサト「……わかった。そんな理由はないと思うけど、備えは必要か」 乙
アスカが自分のことを好きだと答えさせて影でニマニマするのかと思ったら違った
続き気になるんでゆっくりでいいから最後までよろ もっとふざけた内容かと思ったらちゃんとキャラに合った行動してて意外だった
ちゃんと仕事してる大人と原作っぽさのあるシンジとアスカの出てくるSSは珍しいな 図は、寝ぼけて、猫娘の普段着を着ちゃったリンク。
猫娘の服はクシャクシャで、リンクの髪の毛はとかしているわけでもなくクシャクシャで、
後ろ髪を束ねていない状態。右手に歯ブラシを持った状態で…。
そのリンクの姿を見てドン引きするトウジとケンスケ。
その後、猫柄のパジャマ姿の猫娘がやってきて…。
猫娘
「こらっ! リンク!
それは私の普段着なのさ〜。
寝ぼけて勝手に着ないでよ!」
洞木ヒカリ
「んもう〜、何やってんの!さっさと着替えなさいよ!」
↓
リンク
「俺は会社に…。」
猫娘
「あんたは英傑の服に着替えるの!」 【ネルフ本部 初号機ケイジ】
冬月「やぁ、三年ぶりだね」
「ご無沙汰しております」
冬月「生活に不自由はないか? 困ったことがあれば、なんでも言うといい」
「お気遣い、ありがとうございます。すみません、夜更けに」
冬月「気にしなくていい。老人の朝は早いのでな、ちょうど起きようと思っていた。ところで、まだ何か言うつもりはないのか?」
「はい……その方があの人にとってもあの子にとっても、私にとってもいいんわです」
冬月「――しかし、息子は中学生になる。自分で物事を判断できる年齢だろう」
ユイ「シンジには……いずれ、対面することになります。あの子が、子供達が幸せに暮らせる世界。それこそが私の追い求める理想ですもの」 冬月「その為に、己を殺してもか」
ユイ「……この初号機も、そしてゼーレも実験材料でしかありません。先生には、ご迷惑をおかけしますが」
冬月「その顔には、君がまだ学生の頃から敵わんよ。これまで通り黙っておこう」
ユイ「ありがとうございます」
冬月「ユイくん、ひとつだけ確認してもいいかな?」
ユイ「はい?」
冬月「キミの生物学者としての信条は、あの日、初号機に取りこまれてからサルベージされるまでに変化はあったのか?」
ユイ「なにも。昔から、いえ、志した時から変わってはいません」
冬月「そうか……それならばいい」
ユイ「先生もお元気で。シンジを、よろしくお願いします」
冬月「あぁ。君の息子について心配しなくていい。もっとも、EVAの中が一番安全だと知っているだろうがな」
ユイ「ふふっ、そうですね。では、失礼致します」コツコツ 【翌日 第壱中学校 HR前】
ケンスケ「なんてこったぁっ! ネジがバカになってしまってるじゃないかぁ!」カチャカチャ
シンジ「ケンスケ、部品広げてなにやってるの?」
ケンスケ「見ての通りだよ!」
トウジ「おう、せんせ。おはよーさん。カメラ小僧によるカメラいじりや」
シンジ「調子でも悪いんだ?」
トウジ「さぁなぁ。何回も分解したり組み立てたりで何が楽しいん――」
ケンスケ「この楽しさがわからないだってぇ!?」ガバッ
トウジ「お、おう? なんや、聞こえとったんかいな」
ケンスケ「わかってない、まっったく分かってないね。いいかい? 物作りっていうのは技術ひとつひとつの集大成でもあるんだ」 ケンスケ「新しいパーツの進歩は凄いんだ! そりゃ、まぁ、同じ技術の進化をなぞっているものだけど。その中で取捨選択をして、自分だけの物をプロデュースするおもしろさ。このロマンがわからないかぁ!?」
トウジ「わかるかぁんなもん。組み立てるチョイスはあるやろけど、市販されてる物であるんなら誰かと被ったりするやろ」
ケンスケ「いいや! そんなのが重要じゃないんだ。自分で作り上げるという達成感! なにものにも変えられないね!」
トウジ「はぁ」
ケンスケ「碇だったらわかるよな!? わかってくれるよな!?」
シンジ「ん、えーと、なにかにそこまで熱中できるのは凄いと思うよ」
トウジ「オタクなだけちゃうかぁ?」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています