静岡県浜松・女子医大生殺人事件

1990年5月3日夜、静岡県浜松市のマンションで、浜松医大を卒業したばかりのX子さん(24歳)が
全裸で殺害されているのを、訪れた父親が発見した。

下半身には座敷ぼうきが突っ込まれており、暴行を受けた形跡は明らかだった。
X子さんは小児科医を目指しており、国家試験の合格発表直前の惨劇だった。

11日、X子さんに部屋を斡旋した日栄建設工業(現クラスト)営業課長 油井(当時48歳)が逮捕される。
マンション付近で油井のフェアレディZが目撃されていたこと、
室内に油井の使っていた眼鏡のレンズが落ちていたことが決め手となった。
 
油井は1人暮らしの女性を襲うために、4月30日未明、
会社に保管してあった合鍵を複製してX子さん宅に侵入。
気づいたX子さんに馬乗りになり殴った。
そして抵抗を続けるX子さんの首をヒモで絞めて殺害した。

油井は妻子がいたが、同じような手口で他の独身女性方に侵入していた。
これは事件後の女性十数人の名乗り出で明らかになった。

▽94年2月7日、遺族が不動産会社を相手取った損害賠償請求訴訟で、
静岡地裁は遺族の訴えを認め、クラストに1億7764万円の支払いを命じた。