長野県内の乗馬クラブで2005年、馬に乗って散策中に
落馬して死亡した兵庫県伊丹市内の中学1年の女子生徒
(当時13歳)の遺族が、クラブ代表に約8200万円の
損害賠償を求めた訴訟があり、代表と、同じ散策に参加していた男性が
計6600万円を支払うことで神戸地裁で和解したことが、10日、わかった。

訴えによると、生徒は05年8月、クラブの指導員や乗馬歴20年の男性ら
6人で隊列を組み、縦に並んで馬に乗っていたが、男性が突然、列から離れて
馬を走らせ、生徒を追い抜いた。生徒の馬はついていこうとして走り出し、
生徒は落馬して頭を強打し、同年10月、外傷性くも膜下出血で死亡した。

 代表側は「馬の行動は制御できず、指導には限界がある。
事故は男性が列を乱したのが原因」とし、男性も過失がないことを証明するため
訴訟に加わり、「列からの離脱方法は適切だった」と訴えていた。

 しかし、両者は「結果を重く受け止める」として
代表が5280万円、男性が1320万円を支払うことで
和解に応じた。

(2008年5月11日10時17分 読売新聞)