富山市の熊野川で14日、大量のアユやヤマメが死んでいるのが見つかった。死骸は広範囲に及び、県や市が水質などを調べている。

 富山漁業協同組合によると、死んだ魚は、熊野川につながる用水も含めて流域約2・3キロで計2千匹以上見つかっているという。アユは現在産卵期で15日まで禁漁期間。組合の担当者は「こんな事態は聞いたことない。非常に残念」と話した。

 川の近くに住む女性(75)は、13日の午前中、大量のアユが口を開けて水面に浮かんでいるのを見たという。「生まれてこのかた見たこともない光景。かわいそうだった」と話した。

 富山南署に通報があったのは14日午前6時ごろ、川沿いを散歩中の男性からだったという。同署や市環境保全課が水質を調査。同課の簡易検査では異常は見られなかったという。県の水産漁港課も冷水病などの病気の有無を調べている。(田島知樹)